・「唯一無二」という言葉にビビッと惹かれる人
・個性的でおもしろいサービスをつくりたい人
・価格や品質の差で見せる「差別化」に限界を感じている人
・型にハマったビジネスにつまらなさを感じている人
・これから起業を考えている人
家電製品に代表されるように、はじめは「珍しい」というだけで価値が認められていたモノが、市場の成熟とともにその価値を下げることを「コモディティ化」と言います。消費者目線から言い換えるなら「どこの誰から何を買っても差がなくなった状態」とも言えるでしょう。
その結果、競争相手との「差別化」を余儀なくされた多くの企業は、どうにかして選ばれる理由をつくろうと、価格競争に乗り出しました。
こうして誕生したのが、100円のコーヒー、100円の回転寿司、300円のTシャツ・・・。消費者としてのわたしたちの日常が「安くて良いもの」に囲まれ、豊かになる一方で、厳しい経営状況に陥る企業も少なくありません。
そして、この流れは、個人ビジネスにおいても例外ではないのです。
ひとたび検索窓を叩けば、最新の情報が瞬時に無料で手に入る時代。さらには、急速に進んだオンライン化も手伝って、いつでもどこからでも、安くて質の高いコンテンツやサービスに触れられる時代になりました。
「いいものを提供してさえいれば誰かが見つけてくれるはず」「フォロワーさえ増えればブランドになれるはず」と信じ、スキルや発信力を磨く方もいるでしょう。
一方で、心のどこかで「このままでは生き残れないかも」という不安や焦りを感じている方も多いのではないでしょうか。
今日は、特にコモディティ化が激しく、差別化が難しいとされるコーチング業界で、価格競争の波にもまれない「唯一無二のポジショニング」の確立に、今まさに挑戦している、おもしろい人物がいると聞き、お話をうかがいました。
本日のゲスト:渡邊美月さん
「生きづらさ無力化コンサルティング」主宰。一人一人の特性に合わせて、その人が悩んでいる生きづらさを無力化する「自分の取扱法」を構築するコンサルティングをしている。
自分の生きづらさを解消に取り組んで20年。様々な療法やセラピーを試すも生きづらさの中には、解消できるものとできないものがあると気付く。解消しようと思うほどにそれが出来ない自分に嫌気がさし、逆にもっと生きづらくなる矛盾を抱える。
以来、地図が読めなくてもグーグルマップを使えば問題がないように、生きづらさの原因になっている何かしらの特性があっても、それを無効化するアイデアさえあればストレスを少なくできることを発見。好きなものは茶碗蒸しとボンボヤージュ。
「コーチ」を手放し、次のステージへ・・・!?
特にカウンセリングはそのマイナスイメージから、抵抗を感じる方も少なくありません。「カウンセリングを受けている」と、周囲に言えない人も多いです。
実際に、わたしのコーチングを受けに来られた方とお話をしていると、本当に必要なのはカウンセリングだったということも少なくありません。
パニック障害は10歳で発症しましたが、当時は、みんなと同じでいられないことへの劣等感と、自分の存在のうしろめたさで「自分の居場所がない」と感じていました。
それでも、どうにか生き抜くために、今日に至るまでの過程で感覚的に身につけてきたことを整理してみようと思ったんです。
結果として、コーチングや認知行動療法、そのほかの理論を織り交ぜて使うこともあります。
ただ、わたしはその人を無理に頑張らせず、元々持っている特性を何も変えることなく、ちょっとしたコミュニケーションや人間関係を変えるだけで生きやすくなるコーチングでもあり、コンサルティングでもあるような関わりをしようとしています。
例えば、土台には「自分をあきらめる」というマインドが大事だと思っています。あきらめるという言葉には「明らかに観る」という仏教的な意味があります。
「こういう特性があることが自分なんだ、それこそがThis is meというある種の開き直りが私のメソッドではスタートラインです。その上で、自分に合った人間関係や、コミュニケーション方法をひとりひとりに合わせて探究していきます。
いくら技術を磨いても、選ばれるかどうかは別問題
「凄さ」で勝負をしても埋もれてしまう、だったら・・・
「異質」な出会いに衝撃を受け、熱い思いが明確に
もともとアートに興味はありませんでした。社会人になり、生産性を重視するようになってから、アートは時間の浪費だと思っていたほどです。でも、「異質なインプット」を強化していたタイミングで、たまたま人にオススメされたので行ってみたんです。
改めて、わたしは人間の人間くさい部分に惹かれることを自覚しましたし、その人間くささを表現することを自分のビジネスの中で扱いたい、という思いが明確になりました
そういう人たちは、キラキラ出来ないからこそ身に着けた方が生きやすくなる生きる術、「弱者の戦略」があるんですよ。
そりゃキラキラ出来るならキラキラして生きたいけど、出来ないから同じ土俵では闘わないという発想を身に着けました。その発想とちょっとしたメソッドがあれば、実はいろんな葛藤があっても人生楽に、脱力して生きれるんですよ。
「唯一無二のポジショニングづくり」を支えていたもの
ビジネスタレントプロデューサー山田研太氏(以下、やまけんさん)が主宰する、4ヶ月間にわたるビジネスプログラム。
芸人・画家・ミュージシャンなど、ビジネスとはかけ離れた分野で活躍する人物たち(例:Perfume・ジャルジャル・草間彌生・ピカソ・安藤忠雄など)に関する膨大な事例研究から構築した独自理論をベースに、ひとりひとりが持つ天才性を活かした、ユニークなビジネスモデルで「唯一無二のポジショニング」を確立することを目指す。
「不動のポジションまで持っていくには10年はかかる」と、やまけんさんは語る。
「どんなビジネスをするか?」より「どうあることがしあわせか?」
起業塾系は、ずっと「怪しい」「胡散臭い」「信頼できない」と思っていたので、ビジネス分野においては書籍を読み漁ったり人から話を聴いたりして独学でやっていました。
でも「コモディティ化」の課題に直面して、ビジネスについてもメンターをつけて学びたいなと思い始めたタイミングでちょうど出会って。
でも大学生以降はむしろ研究者が少ない東南アジアを専門に研究したり、日本人不可の海外インターンシップに押し入って入ったりと、いつからか唯一無二の存在になろうとしていました。
人と違う道を一度歩んじゃったんだからしょうがないじゃん!って自分の人生を正当化しようとしたんだと思います。
だからこそ、天プロ説明会の「唯一無二の存在になる」というコンセプトにびびび!っと来て、締め切り前日に申し込みました。
「人」と「人の幸せ」に焦点を当てているところが、わたしがコーチングで大切にしている価値観と共通していました。
「どんなビジネスをするか」ではなくて「どうあればその人の人生をしあわせなのか」に焦点が当たっているプログラムだと感じて、「やまけんさんは人を大事にする人だ」「この人だったら信じられるかも?」って(笑)。
コンプレックスを「ありのまま」受け入れてくれた場所
ところが、入店30分、ジンジャーエールを半分だけ飲んだタイミングで、わたしのひゅっくん(と呼んでいるパニック症状)の前兆が出てしまいました。
15分もすれば落ち着くだろうと、外に出たのですが、その日はどうも戻れなくて。結局、そのままお会計もせずに帰ってきてしまいました。
でも、やまけんさんは、それも含めてまるっと受容してくれたんです。わたしがコンプレックスだと感じていた特性を、「良い」「悪い」でジャッジせず、「ありのままで問題ない」という前提で関わってくれるところが、心地よいなと心から思いました。
最上思考ならぬ、“最低”思考を手に入れて
もともとせっかちな性格の上に、多額な資金をかけてコーチングや脳科学などを学んだので。好きなことを仕事にしたいし、活かせなかったら・・・とかなり焦ってましたよ。
そもそも好きなことを仕事にしたい!という考え方も焦りの原因だったということも「天プロ」に入ってから気づかされました。
10年後、どう生きるか?
でも、自分らしい生き方をしているんじゃないでしょうか。わたしはわたしらしく、ゆるゆると脱力しながら、その時々に私にしかできないことを人に届ける生き方をしていると思います。
そう!わたしは「あったかい家」をつくるのが昔からの夢だったんです。「家」の定義は婚姻関係や血縁関係に限りません。もっと広義での「あったかい家」をつくって、人と深い関わりを人生レベルで、長期的にもっていられたらどんなことが起こるのかなと思っています。
今関わっているクライアントさんたちの年齢層は20代~40代くらいなのですが、その人たちの10年後、20年後を想像しただけでニヤニヤしちゃいます。学校を卒業しても毎年続く同窓会みたいな。
私が関わったことによって、その人たちの人生がどう変わっていくのかを観ることができたら、私にとっては実に面白い。人と人とのつながり(関係性)が何をもたらすのか、何が生まれるのか。想像もできないから、面白いんです。
破壊、創造、そして進化へ
そこから今、新しいビジネスモデルの原型をつくり、「唯一無二のポジショニング」の方向性を固めようとしています。
きっとこの先も、10年先を生きるやまけんさんに価値観を破壊されながら、わたしが思い描くものを少しずつ形にしていくんだろうなと思っています。
わたしは、人の個性や強みを、マーケット視点と掛け合わせて新しいビジネスモデルをつくるところまで持っていけるのは、やまけんさんだけだと思っています。
「唯一無二」を謳いながら、実際に「唯一無二」を作れる人っていません。本当にすごいと思います。
▼渡邊美月さん▼
過去インタビュー:「陰こそが自分らしさの隠れ場所。生きづらさの中で葛藤する人ほど、可能性にあふれた存在である
▼その他の『天プロ』メンバーインタビューはこちら▼
▼「天プロ」主宰 山田研太(やまけん)▼
※匿名で何でも自由に質問相談することができる企画を不定期開催中。過去ログからこれまでの全ての回答を閲覧することができます。
やまけん(山田研太)が秘密の話を書く場所です。
恥ずかしい話、最近考えていること、賛否両論出て炎上するかもでSNSでは書くのをためらうこととかです。すごいおもしろい自信があるので、ぜひ一度読んでみてください!おもんなかったら、即解除してくださいw