こんな人にオススメの記事
・「ストレスのない幸せな働き方」という言葉にピンと来た人
・「このままでいいのか?」と漠然とした焦りや不安を抱えている人
・今の働き方にどこか違和感や疑問を抱えている人
・満たされない「何か」の答えを探して悶々としている人
・「とにかく頑張る」を原動力に駆け抜けてきたものの限界を感じ始めている人
「朝は早く起きなさい」「きちんと挨拶をしなさい」「お行儀良くしなさい」――子どもの頃に、両親や教師との関わりのなかで浴び続けた「~でなければならない」「~であるべき」という価値観は、ときに、大人になったわたしたちを苦しめることがあります。
なかでも「頑張らなければいけない」「お給料をもらうにはガマンをしなければならない」「稼がないと幸せになれない」といった価値観は、その違和感に気づいたとしても、それが社会の常識であるがゆえ、飛び出すことは簡単ではありません。
その結果、目の前にやらなきゃいけないことがあるのになぜか元気がわいてこない・・・、やりたかったことを仕事にしているはずなのにどこか心が喜んでいない・・・、そう感じた経験が1度はあるのではないでしょうか?
本日は、一見、誰もがうらやむような理想的なキャリアを築きながら、「どこか満たされない何か」に悩んだ末、驚くほどに大きなキャリア転換をした人物がいると聞き、お話をうかがいました。
本日のゲスト:堀井由香さん
アーティスト活動始めました。
私は、人生のステージによって働き方を変えてきました。そして今、社会の常識や価値観ではなく、自分が本当に求めていることと向き合った結果「アーティスト」としての一歩を踏み出し始めました。もちろん経験も実績もありません。新たなステージへの一歩です。
自分と対話をしながら、誰かと・何かと対話をしながら、表現活動をしています。
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目に映るもの、身体で心で感じる感覚、その何もかもを言葉で表現することは難しい。
そこからこぼれ落ちた、沢山の小さなピースをすくい上げるように、私はそれを表現したい。
それが誰かの心に響き、誰かの人生の彩りを豊かにする手助けになったら、なおさら嬉しい。
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ゆりにこ
よろしくお願いします!今日は、「アーティスト」の堀井由香さんとしてお話をうかがってもいいですか?
堀井
よろしくお願いします。『アーティスト』って言っていいのかな・・・(照)。
誰かの心に響き、誰かの心を豊かにするアーティストに。
堀井
アーティスト活動をしています。今年の11月には初のグループ展を控えています。今年6月に、「1年以内に個展をやります」なんてFacebookで決意表明してしまったんですけど、まさかこんなに早く実現すると思わなくて・・・(笑)。
自分の中から湧き出るものを表現するのがとても楽しいんです。わたしが楽しみながら表現したことが、誰かの心に響き、誰かの心を豊かにする、そんな循環ができたら嬉しいなと思っています。
順調にキャリアを積み上げる一方で・・・。
ゆりにこ
とても素敵な作品ですね!もともと「アート」に関わるお仕事をしていたんですか?
堀井
いえ、全く!(笑)。
もともと、大学を卒業してからは、リクルートに就職して、営業職をしていました。その後、ウエディングプランナーを少しだけやって、北海道日本ハムファイターズに転職したんです。観戦チケットの販売・管理、個人法人営業、イベントの企画・運営などを経験しました。
結婚をきっかけに引っ越して、事務職に転職したときに、わたしは、サポート業務や、仕事の効率化が得意なんだなと気づきました。
堀井
ただ、どうしても育児と仕事と家事のバランスがとれなくなってきて・・・。悶々と悩んだ結果、キャリアと得意を活かして、「フリーランス秘書として独立する決心をしました。2018年頃だったと思います。
理想的な働き方を実現しながらも、抱えていた葛藤とは?
堀井
主に、起業家や企業の秘書業務と事務サポートです。スケジュール管理や、メールチェック、講演会の会場選定や、新幹線・ホテルの予約のような「かゆいところに手が届く」仕事を、完全リモートでやっていました。
ゆりにこ
すごい、リモートワークの先駆けですね!独立してから生活はどのように変わりましたか?
堀井
平日9時~17時を仕事の時間と決めて在宅でガッツリ仕事していました。子どもの保育園や学校行事にも参加できるようになりました。
ゆりにこ
場所にもしばられず、時間にも融通が利くなんて、めちゃくちゃ理想的な働き方だと思うんですが・・・、いま由香さんは「アーティスト」に転向されていますよね。一体、何があったんですか?(・・・ゴクリ)
堀井
いつも何か不足している感覚があったんです。得意を活かして仕事ができて、とても充実しているのに、やってもやっても満たされないというか。
堀井
はい!
クライアントさんからも信頼していただけて、やりがいのあるお仕事を任せていただいたり、お断りしないといけないくらいにクチコミ・紹介で、お仕事のご依頼をいただいたり、やりがいも充実感もありました。
堀井
そうなんです。これはわたしの元々の性格なのですが「フリーランスで仕事をしているのだから頑張って当たり前」「他の人よりも頑張らないといけない」「もっとやらなきゃ」と頑張る方向を間違えて、知らず知らずのうちに自分で自分の首をしめてしまっていたんですね。
さきほど「子どもの保育園や学校行事にも参加できるようになった」とお話しました。たしかにそれはできていたんですけど、満たされない「何か」に対するイライラを家族にぶつけてしまうこともありました。
ゆりにこ
仕事・育児・家事のバランスをとるためにフリーランスになったのに、大事なところが変わらなかったということでしょうか。
堀井
そう、本末転倒でした(笑)、マインドが何も変わってなかったので。
ゆりにこ
あるあるですよね(泣)。自分で自分の首をしめているという自覚はありましたか?
堀井
ありました。でも「頑張らないとダメだ」という価値観を手放すことも怖くて、この歯車から抜け出せずもがいていましたね。
ゆりにこ
わたしも同じタイプなのですごくよく分かります。なにか、当時の「やっちゃったな~」っていうエピソードがあったらおうかがいしたいです!
堀井
子どものことを後回しにしてしまったことですね。仕事を優先させ、夢中になるあまり、子どもの予防接種や歯医者の予定を後回しにしちゃったんです。自分のことならまだしも、子どものことまで・・・。なぜ、あのときそうしちゃったのかよく思い出せません。
ゆりにこ
それだけお仕事に没頭せざるを得なかったのかもしれませんね。
もし“これ”が実現できたらどれだけ幸せだろう。
堀井
その当時、ビジネスタレントプロデューサーとしてSNSで発信されていた、山田研太さん(以下、やまけんさん)のメルマガを読んでいました。そこで、やまけんさんが主宰されている「天プロ」の存在を知ったんですね。
「天プロ」とは
・ビジネスタレントプロデューサー山田研太氏が主宰する、4ヶ月間にわたるビジネスプログラム。
正式名称は「自分の天才性をビジネスに落とし込み、唯一無二のポジショニングをつくるための天才系(アート型)ビジネスにどっぷり浸かる留学プログラム」。
芸人・画家・ミュージシャンなど、ビジネスとはかけ離れた分野で活躍する人物たち(例:Perfume・ジャルジャル・草間彌生・ピカソ・安藤忠雄など)に関する膨大な事例研究から構築した独自理論をベースに、ひとりひとりが持つ天才性を活かした、ユニークなビジネスモデルで「唯一無二のポジショニング」を確立することを目指す。
「不動のポジションまで持っていくには10年はかかる」と、やまけんさんは語る。
堀井
やまけんさんは、「LIFE>BUSINESS」の価値観を大事にしていると話されていました。お金稼ぐこと(ビジネス)よりも、人生(ライフ)が豊かな方がいいよね、という考え方です。
堀井
それを聞いとき、
「これが実現できたらどんなに幸せだろう」って、ワクワクしたんです。
絶対に無理だと思っていたし、正直、それを実現したいと思っている自分を自覚すらしていませんでした。「もっと頑張らなきゃ」「もっとやらなきゃ」がわたしの原動力だったので。
でも、「心がワクワクするということは、もしかしたらわたしが求めていた“何か”はこれなのかもしれない!」と思い、参加を決めました。
溢れ出した「自由」への執着。
ゆりにこ
ここから「アーティスト 堀井由香」につながってくるのでしょうか・・・(わくわく)!「天プロ」に入ってどんなことに取り組みましたか?
堀井
正しい自己理解を進めていきました。
自分の「人生」において本当に大切なものはなにかを、丁寧に棚卸しし、優先順位をつけていきました。たとえば、「稼ぐこと」と「子どもと接する時間」のどっちが大事か、をひとつひとつ天秤にかけていくイメージですね。
それによって、子どもの頃から抱えていた「~ねばならない」「~であるべき」が、自分にとってはそれほど大切ではないことに気づいて、手放す勇気がもてたんですね。わたしの原動力だった「頑張らなきゃ」「稼がなきゃ」はわたしが本心で求めていたものではなく、不要な価値観だったことにも気づきました。
ゆりにこ
由香さんにとって、特に大切だった価値観はなんでしたか?
堀井
そうなんです(笑)。それで、「頑張る」を一旦おいて、自分がやってみたいと思っていたことや、好きだけどしばらくやれていないことに、とにかく自由に挑戦してみることにしました。アート、茶道、ゴスペル、お菓子作り・・・、いろんなことをやってみました。
ゆりにこ
ずっと頑張ってきたから由香さんだからこそ、「頑張る」を手放すのは勇気がいることだと思います。不安はありませんでしたか?
堀井
ありました。周りが頑張っているのを見ると心がざわざわして、つい頑張りそうになるのをこらえるのが苦しかったですね。でも、わたしが頑張っていても、頑張らなかったとしても、まわりの人の反応やわたしへの評価が何も変わらないことに気づいたときに、ストンと吹っ切れました。
衝撃のひとこと、「秘書・・・、じゃないよね?」。
ゆりにこ
そんな大きな変化のあった「天プロ」ですが、何か印象に残るエピソードはありますか?
堀井
主宰のやまけんさんに、「(本当にやりたいことって)秘書じゃないよね??」とバサっと言われたことですね。もともとは、「秘書」のまま、幸せな働き方ができないかに悩んで「天プロ」に入ったので(笑)。
ゆりにこ
そもそもがひっくり返りますよね(笑)。なぜ、やまけんさんはそう言ったんだと思いますか?
堀井
たしか、プログラムがはじまってすぐの頃だったと思います。秘書として時間を切り売りする働き方に限界を感じていたわたしに、やまけんさんは「フリーランス秘書になりたい人向けの講座をつくったら?」と提案してくれたんです。
堀井
はい、そのときはわたしも「やってみます」とお伝えしたんですけど、どうやらやまけんさんには、わたしがノリ気じゃないように映ったみたいで(笑)
堀井
いま思えばそうだったと思います。その方が、
時間もお金も余裕ができるってわかってはいたんですけどね。
ほかにも「感性が強いタイプだよね、そっちを活かした方が苦しくないんじゃない?」というフィードバックもやまけんさんからいただきました。
人生の選択を支える「幸せの土台」。
ゆりにこ
とはいえ、「アーティスト活動」を「趣味」ではなく「仕事」にしようと決心できたのはなぜですか?
堀井
ひとつは、価値観に優先順位をつけるなかで、わたしにとっては
「稼ぐ」よりも、自由であることや、子どもと過ごす時間がとれることが大切だと気づいたからです。
もうひとつは「幸せの土台」ができて、人生の選択を自分でできるようになったからだと思います。
堀井
「これさえあれば幸せだ」という、幸せの最低条件のことです。わたしにとっての幸せの最低条件は、帰れる家があって、本音で話ができる人間関係があって、大切な人やものを大切にできて、好奇心を満たしながらチャレンジができること。それさえあれば「幸せ」なんだと気づきました。
堀井
そうなんです。稼いでいても稼いでいなくてもわたしの「幸せ」には影響しないことに気づきました。
ゆりにこ
逆に、どれだけ稼いでいたとしても、さきほどの最低条件のひとつでも欠けていたら、由香さんにとっては「幸せではない」ということですか?
堀井
そうです!
「幸せの土台」が整理できて、さらに、それがすでにわたしの足下にあったことに気づけたおかげで「稼がなきゃ・・・!」という焦りがなくなりました。
一般的な「稼いだ方が良い」という価値観に流されず、わたし自身の幸せの基準で、選択ができるようになりました。
とはいえ生きていく上での「稼ぐ」は必要なので、今も月に数時間だけ秘書業務を受けて、最低限の収入はつくっています。
堀井
焦りがなくなり、本当に心が喜ぶことで、ストレスのない働き方をつくることができました。とても充実していて楽しいです。まだ自己表現の方法が「絵」なのか「写真」なのか「陶芸」なのかわからないけど、まずは「絵」でやってみたいなと思っています。
ゆりにこ
以前の、充実度が「1」だとしたら、今はどれくらいですか?
違和感がとれ、呼吸が楽になりました。
堀井
朝、子どもを送り出したあと、家事をしてから、「今日は何をしようかな?」と考えます。以前は、子どもを送り出したあとすぐに「仕事しなきゃ、仕事しなきゃ・・・」と、苦しかったです。
堀井
その後は、絵を描いたり・・・考えごとが好きなので考えごとをしたり・・・、今日も茶道に行ってきました。夕食の準備も、子どもが帰る前から始めるようになって、その時間が楽しかったりします。
ゆりにこ
楽しそう!以前は、イライラをご家族にぶつけてしまっていたとお話してくださいましたが、その後、ご家族との関わりに変化はありましたか?
堀井
はい、大きいのは
「普通」にしばられなくなったことです。これまで子どもに言ってしまっていた「普通」や、子どもから出てくる「普通はこうだよ」について、「本当にそうなの?」と考えられるようになりました。前なら子どもに「早く寝なさい」って言っていたのも、「本当にそうかな?」って考えてみたり(笑)。
あとは、個性を伸ばしてあげたいと思っています。上の子が、モノづくりが好きで、集中したらそれしか入らないんですね。わたしとしては「早くご飯食べて」っていう気持ちがあるんですけど・・・(笑)、時間と心に余裕ができたおかげで「区切りがあるところまでにしようね」と声がかけられるようになりました。
ゆりにこ
由香さんの「幸せの土台づくり」が、そのまま由香さんにとっての大切な人の幸せにもつながっているように感じます。
ゆりにこ
最後に、由香さんご自身の変化についてあらためておうかがいできますか?
堀井
生きやすくなりました。いや、呼吸がしやすい・・・かな?。その表現の方がしっくりきますね。頑張ることで自分の感覚がマヒしてしまっている人、いまの働き方にどこか違和感や疑問があるけどなかったことにしている人に、ぜひ「天プロ」をおすすめしたいです。
ゆりにこ
本日はありがとうございました。グループ展、わたしもお邪魔しますね!
▼堀井由香さん▼
個人 Instagramはこちら
初グループ展『Art is…』
日時 :2021年11月11日~14日
場所 :Gallery Wolke@東京・大崎
制作過程が見られる
イベント特設 Instagramはこちら
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(取材・文・編集:ゆりにこ)
家電製品に代表されるように、はじめは「珍しい」というだけで価値が認められていたモノが、市場の...
▼「天プロ」主宰 山田研太(やまけん)▼
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やまけん(山田研太)が秘密の話を書く場所です。
恥ずかしい話、最近考えていること、賛否両論出て炎上するかもでSNSでは書くのをためらうこととかです。すごいおもしろい自信があるので、ぜひ一度読んでみてください!おもんなかったら、即解除してくださいw
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