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論文Vol.4『ガウディとジョブズ』を2週間限定で無料公開します。

論文vol.4『ガウディとジョブズ』〜遅咲きの天才と早咲きの天才の比較研究〜を2週間限定で無料公開します。

2023719日(水)か8月2日(水)までの2週間限定で無料公開中です。その後は、1,650円で有料販売する予定です。

はじめにー天才は生まれによって決まるのか?

ガウディとジョブズを調べて驚いたこと

ガウディとジョブズのことを調べて驚いたことがある。それは、2人とも最初から他の人と比べて大きく違うものを生み出すタイプではなかったということだ。少なくとも成人になるまでそうだ。つまり、彼らの卓越したオリジナリティは先天的なものではない。後天的に学習されたものだったのだ。

自分のこれまでの人生を振り返ったとして、自分は大したことは何もしてきてない。その辺にいるごくごく普通の人間だと思う人もいるだろう。むしろ、自分にはなんの取り柄もないからどちらかといえば人より劣っている人間だと思っている人もいるかもしれない。逆に、何かしらの分野でそれなりに成果は作ってきたけど、そこから先に突き抜けることができないということで葛藤している人もいるだろう。

そこで問題は、「自分にもまだチャンスがあるのか?」ということになる。先に結論をいっておくと、答えはYESだ。チャンスはある。なぜか?その理由を、これから書く。

3年半前、天才研究をはじめたばかりのときに、まず最初に抱いた疑問がある。天才になれるかどうかは、先天的資質によって決まってしまうのか?つまり、天才はやっぱり最初からすごかったのか?

それを調べるために、天才といえそうな人の自伝や評伝を片っ端から買ってみた。そして彼らが、どのタイミングから天才だと評価されることが多くなったのかを調査した。そしたら意外なことに、最初からすごかったわけでない人たちが結構いることがわかった。彼らは人生の途中までは特に目立つこともなく、誰も彼らを天才だとも、あとあと天才になるとも思ってはいなかった。この発見は希望だった。天才になれるかどうかは、必ずしも先天的資質によって決まるわけない。彼らの存在がそう言っていた。

そこでぼくは天才たちを2種類に分類することにした。途中まではすごいと見られてなかった人たちを「遅咲きの天才」と呼び、早い段階から別格の評価を受けていた人たちを「早咲きの天才」と呼ぶことにした。タイトルからわかるように、ガウディが遅咲きの天才で、ジョブズが早咲きの天才だ。

そこからぼくが興味を持ったのは、遅咲きの天才は、なぜ人生の途中で凡人から天才へと転身できたのか?という点だ。そこにはきっと秘密があるはずだ。その秘密を解明すれば、ぼくたちも今から、その新たな方針に沿って行動していけばいい。そうすれば、ぼくたちにも、自分にしかできないすごいことができるはずだ。

そして、幸いなことにぼくはその秘密を“ある程度”解明した。だからその秘密について、つまり「凡人が天才になるための方法」について、この論文(メインでは第3章にて)で書こうと思う。

この論文の位置づけと目的

ある程度となっているのは、“完璧に”解明するにはもうちょっと時間がかかりそうだからだ。ぼくは2020年から天才研究を始めたので、今で3年半の年月を費やしたことになる。これまでに74人の天才たちを調べてきた(分析の濃度は人によって大きく違い、さらっと背景を調べただけの人もいれば自伝や評伝を読み込んで分析した人たちもいるが)。

~音楽関係~
椎名林檎、宇多田ヒカル、Perfume、Radwinps、Mr. children、あいみょん、YOASOBI、Gackt、つんく、岡崎体育、マイルス・デイヴィス、モーツァルト、岡嶋かな多

~お笑い~
ダウンタウン、ビートたけし、島田紳助、ドリフターズ、萩本欽一、とんねるず、西野亮廣、中田敦彦、チョコレートプラネット、ジャルジャル 、山里亮太、なかやまきんに君、ナイツ塙宣之

~画家~
ゴッホ、ピカソ、葛飾北斎、岡本太郎、草間彌生、横尾忠則、村上隆、長坂真護

~映画、アニメ監督~
黒澤明、北野武、宮崎駿、チャップリン、坂田栄治(相撲道)、堀貴秀(junk head)

~ファッションデザイナー~
ココ・シャネル、山本耀司、三宅一生

~建築家~
ガウディ、ル・コルビジェ、安藤忠雄、岡啓輔(三田のガウディ)

~研究者、文筆家~
ダーウィン、ピーター・ドラッカー、山中伸弥

~小説家~
村上春樹、司馬遼太郎、吉本ばなな

〜編集者〜
柿内芳文

〜アートディレクター〜
佐藤可士和

〜youtuber〜
HIKAKIN

〜スポーツ〜
大迫傑

~その他~
みうらじゅん、こんまり、さかなクン、藤原麻里菜(無駄づくり発明家)

〜起業家〜
スティーブ・ジョブス(Apple)、イーロン・マスク(テスラ)、糸井重里(ほぼ日)、皆川明(ミナペルホネン)、江副浩正(リクルート)、山井太(スノーピーク)、辻信太郎(サンリオ)、フィル・ナイト(ナイキ)、遠山正道(スープストック)、ムハマド・ユヌス(グラミン銀行)、イヴォンシュイナード(パタゴニア)、松田文登・松田崇弥(ヘラルボニー)、北原孝彦(株式会社北原孝彦)

最初に始めたきっかけは天才についての本を書くためだったが、やっていく中でハマってしまい、今は天才研究をすること自体が目的になっている。天才研究を自分が納得いくまでやりきった暁には出版しようと考えているが、この活動に最大10年かけるつもりでいる(これについては「おわりに」で書く)。あと6年半だ。10年もかけて取り組むのは、どうせ本を出すんだったら、時代を超えて読まれつづけられるような大作にしたいからだ。

ただ、3年半もやってきたので、すでに多くの発見があった。大々的に広めるのはもうちょっと先になったとしても、今わかってるものは今出したらいいんじゃないか。その発見を早めにシェアすることで、人生がちょっとでも良くなる人が出てくるかもしれないし。そう思って現時点での仮説としての理論をこの論文に書くことにした。だから本論文は、未完の大作の途中報告という位置づけになる。感覚的にはいまでちょうど5合目ぐらいなんじゃなかと思う。

その上で、ぼくの天才研究および、この論文の目的について書いておきたい。この論文は、ガウディとジョブズのすごさについて語ることが目的ではない。いちばんの目的は、これを読んでくれた読者の皆さんが、「自分の個性を最大限に発揮するために必要なこと」を明らかにすることだ。すごいことを成し遂げるのも、天才とまわりから評価されるのも、個性を最大発揮した結果だ。

世の中には天才たちからスキルを学ぶために書かれた本であふれている。『スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン』『スティーブ・ジョブズ 驚異のイノベーション』(ともに、カーマイン・ガロ著、日経BP)みたいな本だ。これらの本に書かれてあることをきちんと実践すれば、スキルは高まるが、それは個性を活かすことにはならない。むしろ、その逆で、自分の個性とは違う方向に進もうとしてしまうことさえあるだろう。 それじゃあ意味がない。だからぼくが天才研究で注目しているのは、彼らの卓越した能力の背景にある個性だ。

個性を活かすという考え方に反対の人は滅多にいないだろう。その重要性は今の時代だと誰もが知っている。ただ、個性とは具体的になんのことを指すのかはかなり漠然としている。個性を活かせるというのはどんな状態のことをいうのかを、きちんと理解している人もかなり少ないだろう。だからこの論文ではそれを明らかにしたい。

凡人が天才になる方法について書くつもりだったが・・・

詳しくは1章で書くが、ガウディとジョブズには、出世のスピードの差があった。ざっくりいうと、ジョブズは25歳で億万長者の起業家になり、ガウディは48歳で大きな名誉を手にした。この出世スピードの差は、当初、先天的資質の差からくると考えた。ジョブズの方が持って生まれたもの(ジョブズの場合は知能の高さ)が良かったから出世が早かったと。逆にガウディの方は、ジョブズに比べると先天的資質に恵まれたわけではない(ように見えた)のに天才になれたんだから、何かジョブズとは違うことをやったに違いないと考えた。つまり、「ウサギと亀」でいうと、亀がウサギに勝つには、ウサギとは違った戦略をとるべきだと。ぼくは「亀がとるべき戦略とはどんなものか」を見つけだそうとした。これが凡人が天才になる方法だ。

タイトルを決めて2人の天才の分析結果を論文として書き進めていく中で、意外な結論が見えてきた。大きな視点でみると、実は、ウサギと亀の戦略は一緒だったのだ!これには自分でもびっくりした。凡人のとるべき戦略は、エリートがとるべき戦略と違うはずだとなかば決めつけていたので混乱した。かの有名な経営学者であるピーター・ドラッカーは「自分の原稿は完成するまで絶対に人に見せることはしない。なぜなら、原稿を書き直すにつれて、結論がいつも当初とは違ったものになるからだ」と語った。ドラッカーがいうことが、ぼくにも起こったのだ。論文を書き始めたときの主張が、書き終わるときには違うものに変わってしまった。

自分の頭を整理するためにも、ここで一旦論理を再度整理してみよう。当初、人間にはざっくと先天的資質に恵まれたタイプと、恵まれなかったタイプがいると仮定した。この2つのタイプの間に明確な境界線をもうけることは難しいが、前者と後者は明らかに違うと考えていた。生まれつきずば抜けて頭がいい子供。トレーニングをせずとも大人がやっているのを見ただけでそのスポーツの動きが的確にできる運動神経が抜群だった子供。3歳ぐらいでピアノを弾けるようになる子供などが前者だ。すごい場合には神童といわれる類になる。こういった天性の才能を持った人間には、凡人がいくら努力しても太刀打ちできない。なぜなら、凡人がエリートの人たちの倍以上の努力ができた場合はウサギと亀のように最終的に亀が勝つ可能性はあるが、エリートたちが同じ努力量を投下して対抗してきた場合は、最初にできている差がずっと埋まることがないからだ。

先天的資質に恵まれたエリートたちは、はじめから人よりもうまくできることに、さらに努力を投下してさらに差を広げる。そうすれば彼らは早い段階から、誰の目から見ても天才だとわかるので「早咲きの天才」になる。これに対して、努力してはじめてできないことができるようになっていく凡人が、天才たちを超えるためには分野をズラすしかない。要するにポジショニングを変える。自分が太刀打ちできないぐらいのずば抜けた才能を持ったエリートたちがいないし、今後も参入してこないと思われるような分野を見つけることが大事だと考えた。そういったある意味ニッチな分野で、コツコツ無駄の積み上げをしていく。ちょっとだったら無駄なことでもそれが膨大な量に積み上げられるとすごみが出てくる。それを見て、誰かがあいつは実は天才なんじゃないかと言い出す。こうやって、「遅咲きの天才」が生まれる。まとめると、ウサギは戦って勝つ戦略をとり、亀は戦わない戦略をとることが重要だと考えていた。

でもこの仮説はその前提が間違っていた。間違いだったのは、自分がウサギのタイプなのか亀のタイプなのかは、後になってみないとわからないという点だった。なぜなら、ジョブズは知能の高さという先天的資質には恵まれていたが、成人するまではイノベーションを起こす才能があるようには見えなかったからだ。他の人には真似できないというオリジナルなものを生みだすという点においては、ガウディとジョブズは凡人の側なのかエリートの側なのかは、実際にそうなってみるまではわからなかったのだ。ということは、戦略の使い分けようがない。村上春樹が、「才能とは何だと思いますか?」という質問に対して「それはわからないですね。才能のことを考え出すと何もできないですね。結果で見ていくしかない。才能があってもダメになっていく人もけっこういるし、その逆もある。どうしてそうなるのか? 僕にはわからない。」と答えているが、まさにそういうことである。

先天的資質がものをいうスポーツだともうちょっと早い段階で、自分が有利なエリートの側にいるのか、不利な凡人の側にいるのかが判断しやすいかもしれない。たとえば身長は誰からみてもわかりやすい資質であり、親からの遺伝性も高いからある程度予測はつく。ただ、人生においては、その人が活躍しうる分野は山のようにあり、その境界線もはっきりしていない。それでいて自分が活躍しうる分野における資質の有無は、実際にそれをやってみるまではわからないのだ。

ガウディとジョブズの共通点を探り直す

自分がエリートなのか凡人なのかが後づけでしかわからない以上、凡人に特化した戦略を考えても意味がない。そこで考え方を変えてみた。ガウディもジョブズも、実は彼らが人生においてとった戦略は同じだったんじゃないかと。2人とも、自分の個性や潜在能力が最大限に発揮されるような意思決定や時間の使い方をした。大切にしたことは同じだったが、たまたまジョブズの方が成果が目に見えるのと、社会から評価されるのが早かっただけじゃないかと。

この新しい考え方で、ガウディとジョブズが、天才と評価されるようなすごいことをやってのけることができた理由を深掘りしていくと、抽象度が高い本質的な部分においては2人には多くの共通点が見つかった。その共通点こそが、自分の個性を最大限に活かすためのポイントだった。2人の個性は明らかに違う。穏やかで物静かな性格のガウディと、怒りっぽくてせっかちなジョブズ。ガウディは内向型として典型的な生活スタイルの働き方をし、ジョブズはその外交性を活かした強みに磨きをかけて、多くの人を動かした。ガウディはジョブズと比べて、頭の回転はそれほど速くないし、好奇心をいだく範囲も狭い。こういった感じで2人は正反対ともいえそうな個性の違いを持っていた。それでも、それぞれの「個性を最大限に活かす」という点では、2人は共通していた。これがガウディとジョブズという、まったく違うように思える2人を比較研究したことによる一番の収穫であり、新しい発見だった。

なぜガウディとジョブズなのか

この論文のタイトルを見たときに、なぜガウディとジョブズを比較するのかと思われた方は結構いると思う。2人は生きた時代も職業も違う。ガウディは1852年にスペインの自然に囲まれた田舎に生まれ、建築家になった。ジョブズはその103年後の1955年にアメリカのシリコンバレーと呼ばれるテクノロジーの中心地的な地域で生まれ、イノベーションを起こす起業家になった。さらに調べると2人は性格も正反対といえるぐらい違う。だからこそ、2人を比較するとその個性の違いがより浮き彫りになるからおもしろいんじゃないかと思った。

最初はガウディだけを分析した論文にするつもりだった。この論文を出した2023年の7月現在、東京国立近代美術館で『ガウディとサグラダファミリア展』が開催されている。東京では9/10までだが、その後滋賀、愛知と順次場所を移して開催される。ガウディの研究は、軽めにではあるが2年前には終わっていたが、多くの人の関心が集まるこのタイミングに乗じて、ガウディについての天才研究結果を発表するのがいいと思った。

ただ、論文で書く内容について考えていく中で、ガウディひとりを分析した論文にすると、ガウディのすごさだけが強調されてしまう。「ガウディだからできたんでしょ」と思われてしまって、自分の個性を活かす視点が弱くなる。それをさけるために、誰かガウディとタイプが違う比較対象を1人おくことで、「個性を活かす」という視点を強化しようと思った。

比較対象は誰にするのがいいか。同じ建築家で、近代建築においてガウディよりも大きな影響を与えた巨匠ル・コルビジェと比較することも考えた。でも、『ガウディ展』に乗じるなら、もっと世間一般的に馴染みがある人で、かつぜんぜん違う業界でオリジナリティが高い人と比較した方がおもしろいんじゃないか。そう考えた選んだのが、スティーブ・ジョブズだった。

そういうわけで、これまで調べてきた80人近くの天才たちの中から、ガウディとジョブズの2人を取り上げ、2人の共通点と相違点を分析していくことで、読者のみなさんが自分の個性を今よりももっともっと発揮できるようになるために必要なことを、書くことにした。この論文を読んだことで、自分が本当にやりたいことで、自分にしかできないことを形にできる人がちょっとでも増えてくれることを願って。

この論文の構成について

この章の最後に、この論文の構成について書いておく。第1章では、サブタイトルにある「遅咲きのガウディ」と「早咲きのジョブズ」について、なぜこの分類になったのかを書く。当初は遅咲きのガウディは、早咲きのジョブズと違う戦略をとったということを主張するつもりだったので、この分類になった根拠は大事だった。ただ、2人のとった戦略が同じだということのほうがいいとわかった現時点では、活躍が遅かったか早かったかはそれほど大事なことではない。それでもこの章では、あとの章を読み進めるに当たって最低限必要な、ガウディとジョブズの生い立ち、何歳でどんな活躍をして社会的に広く天才と認知されるようになったのかについて触れる。

次の第2章では、ガウディとジョブズ、2人が独創的なものを生み出したアプローチについて見ていこうと思う。2人がどのようにオリジナリティを発揮したかにはそこまで興味がなく、「どうやったら自分の個性を最大限に活かすことができるのか」だけに興味がある人は、この章は読み飛ばして第3章にいってもらってもいい。ただほとんどの人は2人が作ったものについては多少なりとも知っていても、それらがどのように生み出されたのかについては知らないと思う。なので、歴史に名を刻む傑作が、どのような着想や試行錯誤によって生み出されたのかを、(専門的にではなく)大雑把に知れることは、それなりにおもしろいんじゃないかと思う。

この章はぼくのように、広い意味で「何かを生み出す」ことを生業にしている人にとっては特におもしろいと思う。オリジナルなものを生み出そうとするにあたって、自分とガウディやジョブズとの共通点と差異を客観視できるからだ。それによって普段自分が感覚的にやっていることを言語化できる。自分がやれてないこと(やる必要があるかどうは別にして)も明確になる。この両方を知ることで、自分の創造的能力をアップデートするための新たな視座や視点を得ることができるんじゃないかと思う。少なくともこれを書いたぼく自身にとってはそんな新たな発見がいくつもあった。

第3章では、本論文の核心になる「凡人が天才になるための方法」について書く。ガウディとジョブズが、最大限にその個性を活かすという点において共通していた点をあぶり出す。この章を読めば、あなたが自覚すらしていない潜在能力が、どうやったら発揮されるようになるのかがわかる。それには踏むべき順序があることもわかる。個性を活かすとはとはどういうことなのかもわかる。好奇心や自発性が起点になり、その後の変化は自然ななりゆきとして起こっていくという一連の流れも見えてくる。よって、自分は一連のステップの中でどの位置にいて、次になされるべきことが何なのかもきっとわかると思う。

解説は当初はない予定だった。ただ論文の全文を書きおわってある人にフィードバックを求めたら、3章で書かれてあることについて、自分への落とし込みがもうちょっとしやすいような解説があるといいんじゃないかという指摘を受けた。それはその通りだと思ったので、1つの例としてぼく自身が何歳で、どのステップをどんな風に通過したのか、そのときには何がポイントだったのかについて書いてみることにした。第3章を読んでこれだけでも自分に活かせることを理解したという人は、解説の部分は読み飛ばして、おわりににいってもらってもいい。

おわりにには、多くの人から聞かれる「いつ本ができるんですか?」「なんでそんな時間がかかってるんですか?」という問いへの答えを書いた。ぼくの頭の中にある、「強くて美しい概念」というコンセプトの完成図について。また、ぼくが天才研究をすることによって、作り出したい世界についても書いた。そこにはこの論文がなぜ、『ジョブズとガウディ』ではなく『ガウディとジョブズ』だったのかという順番の意図も含まれる。

別に第1章から読む必要はないので、目次を見て、自分が読みたいと思ったところから読んでもらったらと思う。

本文をはじめるにあたって1点断っておきたいことがある。ガウディはジョブズに比べて生前の確実な資料が少ない(その点、ジョブズについては本人公認の自伝からの情報を中心にしているので確実性が高い)。なので世界中のいろんな学者が限られた情報をもとにガウディの研究をしているが、今回の論文は特に『ガウディの生涯ーバルセロナに響く音』(北川圭子著、朝日文庫、1993)という本に書いてある情報を中心に書いた。それ以外にも参考にした本は最後の参考文献のところに書いてあるが、ガウディの情報については多少の偏りがあることをお許しいただきたい。

目次

■はじめにー天才は生まれによって決まるのか?
・ガウディとジョブズを調べて驚いたこと
・この論文の位置づけと目的
・凡人が天才になる方法について書くつもりだったが
・ガウディとジョブズの共通点を探り直す
・なぜガウディとジョブズなのか
・この論文の構成について
■第1章ー遅咲きの天才ガウディと早咲きの天才ジョブズ
・早咲きの天才ジョブズ
・遅咲きの天才ガウディ
■第2章ーどうやってこれほどまでにオリジナルなものを生み出せたのか?
・急ぐジョブズと急がないガウディ
・怒るジョブズと怒らないガウディ
・制限を外して、本当に作りたいものを考える
・インスピレーションは外に求める
・体を動かしながら創りたいものを模索する
■第3章ーその他大勢と、彼らは何が違うのか?個性を最大限に活かす方法
・ステップ1ー好奇心を基準にしてやることを決める
・ステップ2ー自発的学習スタイルを身につける
・ステップ3ー長く探求し続けられそうな分野が見つかる 
・ステップ4ーその他大勢と違う個人的な目標を持つ 
・ステップ5ー独自の価値基準をつくり更新していく 
・ステップ6ー他の人が真似できない独自の能力を開発する
・ステップ7ー挫折から本当に自分を活かせる活動に集中する
■解説ー7つのステップをぼく自身に当てはめてみると
・ステップ1ー勇気が大事。その前に自分にとっての安全基地の確保が大事
・ステップ2ー学び方を自分の頭で考えてみることが大事 
・ステップ3ー心が強く動く原体験が大事
・ステップ4ー自分の内側から出てくる衝動に気づくことが大事
・ステップ5ー自分の個人的な好みを細かく理解することが大事 
・ステップ6ー本当にできるようになりたいことを知ることが大事
・ステップ7ー自分にしかできない度合いが高いことを見極めることが大事
■おわりにー天才研究の未来
・未完の大作はいつ完成するのか?
・自分のロールモデルが見つかると比較と焦りがなくなる
・「幸せな天才」と「不幸な天才」の先へ
・参考文献

著者プロフィール

やまけん(山田研太) 株式会社ホンモノ 代表取締役

凡人出身の天才について研究しているプロデューサー。過去には個人事業主の売上を3ヶ月でアップさせるホンモノ経営塾を主宰して約1000人の卒業生を輩出。ただ現在はその逆で、短期で売上をあげることよりも、自分にしかできないことを形にする”アート型ビジネス”を提唱。その考え方を独自の「論文」形式にまとめて定期的に発表している(論文vol.1『天才系(アート型)ビジネス〜移住〜』(2020年11月リリース)、論文vol.2『表現者シップ』(2021年5月リリース))。論文vol.3『オリジナリティ』(2021年12月リリース)。
アート型ビジネスを完成させたい人が集まる実践のコミュニティとして『天プロ』(自分の天才性をビジネスに落とし込み、唯一無二のポジションをつくるためのアート型ビジネスの世界にどっぷり浸かる短期留学プログラム)を主宰。天プロを通してよくある起業塾からは生まれようがない、その人にしかできないユニークなサービスが次々生まれつつある。2019年ごろからKADOKAWAから「今年、天才について書いた本を出します」といって全然出る気配がないので本を出す出す詐欺として一定の認知を得ている。

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