アート型ビジネスの事例を解説

【ガチ解説】我武者羅應援團の武藤さんは、なぜやりたいことをアート型ビジネスに昇華できたのか?

この記事は昨日2021年9月4日に開催された『第1回 こんなことが、こんな形で仕事になるの?~”応援する”ことに世界中からオファーが殺到する理由』(ゲストは我武者羅應援團の武藤貴宏さん)に参加いただいたみなさんが、よりアート型ビジネス(および天才理論に)について理解を深められるために書いたガチ目な解説記事です。が、参加していない人でも理解できるように丁寧に解説しているので、「凡人が天才になる方法」や「アート型ビジネス」に興味がある方はご覧ください。ただ、参加してない方は特にこの「イベントレポート」を先に読まれることをお勧めします。

昨日のイベントレポはこちら↓

【レポ】こんなことがこんな形で仕事になるの?vol.1ーゲスト 我武者羅應援團 武藤貴宏さん天才研究家 山田研太氏(以下、やまけん)が「すげーーーー!!!!」「おもれーーー!!!!」と感動した、“普通なら仕事にならないようなこと...

 

昨日はご参加いただいた方は、ありがとうございます。ほとんどの方がアンケートで「本当に参加して良かった」という主旨のことを書いていただいていたので、(やる前からわかってはいましたが)この企画の記念すべき第1回にゲストとして武藤さん(以下むっちゃん)をお呼びできて良かったと思っています。また、もっと聞きたいから「むっちゃんをゲストにもう1回やってほしい」みたいなリクエストも数名アンケートに書いてもらってたので、これについてはぼくの方でも何かの形を検討したいと思います。

 

さて、今回は昨日のむっちゃんの話を聞いて、「凡人が天才になる方法」&自分にしかできないことをビジネスに落とし込み唯一無二のポジションを作る「アート型ビジネス」を研修し体系化している専門家として、昨日のむっちゃんとのトークからぼく自身が学んだことを、自分の理論と照らし合わせて再確認したことをガチ解説したいと思います。

まず「凡人が天才になる方法」の最新理論では(常に大幅にバージョンアップされるのであくまでも今日時点でのフレームワークです)、以下の3つのステップを踏むことが大事だと思っています。

1)評価や結果につながらなくてもずっと続けられそうなことと出会う
2)より自分が強いと感じられるほうへ進む(苦手な方から退却する)
3)自分しかやらないような形でやる(他の人がやらないような形でやる)

このフレームワークで、いろんな芸人・画家・歌手などなどを、「凡人出身の天才分析」ってことで、直近で分析した人のことを、【天才たちの頭の中が覗けるやまけんのアート型ビジネス部屋】という誰でも匿名&無料で入ることができるLINEのオープンチャットでアウトプットしています。

直近だと、芸人のチョコプラ・ジャルジャル 、映画監督の『junk head』を作った堀貴秀さん、ミュージシャンの岡崎体育などを分析しているで、興味があるけどまだこのオープンチャットに入ってないよ、っていう方はこちらからどうぞ!

天才たちの頭の中が覗けるやまけんのアート型ビジネス部屋

一般的なビジネスで大事にされていることは?

凡人天才理論、アート型ビジネスの話にいく前に、「一般的なビジネス」でむっちゃんの話を捉えるとどうなるか、について書きますね。

まずむっちゃんが、28歳で覚悟を決める前に、起業塾に通っていたとしたらどうなっていたか?多分というか、ほぼほぼ、野外冒険教育の方で売上を立てるか、フットサル大会の主催の事業を伸ばすようにアドバイスされることになると思います。

それは、一般的なビジネスでは、
・ニーズがあるのがわかっているものを売る
・より確率が高いものを選ぶ
・今うまくいってるものを伸ばす、今売れているものをもっと売れるようにする
のが基本だからです。

そして
・いくら売り上げられるか?
・どれぐらい売上を伸ばせるか?
が基準になります。

だから行動して売上が上がった人、そういう成果報告をした人が、コミュニティ内で評価称賛されます。逆にいくらそれで売上があがると分かっていても、違和感があるからとかそれは本当にやりたいことじゃないからという理由でなかなか行動ができない人は、「覚悟が決まってない人」「うだうだ悩んで行動力がない人」というレッテルが貼られます。もちろんすべての起業塾がそうではないですが、一般的な傾向としてはそうです。実際に参加されたことがある方だと、ここまで書いてあることを見て、首がもげるぐらいうなずいてらっしゃる方も多いんじゃないでしょうか(笑)。良い悪いではなく、「売上(利益)を上げること」が中心の価値基準になるのが、起業塾に限らず一般的なビジネスであり資本主義社会です。上場企業なんかは特にそうですよね。業績が下がると、株主から強く批判され説明を求められます。企業活動の目的が継続的に利益を拡大していくこと、という前提があるわけですね。

企業や起業の話だけではなく、良い会社に勤めていること、社内で昇進して役職があがること、より高い収入を得て高い生活水準を実現するのが、まだ一般的には良しとされています。

やるべきことを先にの「やるべきこと」は誰が決めたのか?

この資本主義社会の基準に従って、より「ものさしの数値」を高めていくために存在する機能の1つが、一般的な起業塾です。だから、むっちゃんが、例えば25歳で起業塾に参加して、「今やっているフットサル大会の主催は結構収益が出るんですけど、自分が本当にやりたいのは、応援団を作ることなんです。でも、なかなか勇気が持って一歩踏み出せなくて・・・」ってことを相談したとしたら、「まずはフットサルの事業を伸ばしましょう!それで稼ぎが安定して自由が手に入ったら、応援団の活動やったらいいじゃないですか。だって稼げないと困りますよね?ていうか、稼ぎは増やしたいんですよね?」って話になりがちです。

まずは宿題を終わらせなさい。終わったら遊んでいいよっていう話と同じです。やるべきことを終わらせたら、好きなことをやっていいよ、っていう論理です。

でもですよ、このやるべきことは一体誰が決めたのか?って話です。自分じゃないです。自分じゃない誰かが、決めたことです。自分が本当にやりたいことをやると決めて、そのやりたいこと中に好きじゃないけどやるべきことが含まれているとしたら、そのやるべきことを決めたのは自分です。そのときはもちろんやるべきことをやった方がいいでしょう。それが本当にやりたいことを実現することにつながっていくので。でも、誰か他の人が決めたやるべきことを先に終わらせるのは果たして大事なのか?って話になりますよね。

やるべきことの背景には、それが大事だとしている「価値基準=ものさし」があります。良い大学に行った方がいいとか、稼ぎが高くて安定していた方がいいとかですね。でも、その誰かが決めたやるべきことをやるってことは、人(社会)が勝手に定めたものさしに従って生きていることになります。たまたま、人や社会が推奨してきたものさしが、自分も採用したいものさしだった場合はいいですけどね。

でも、やるべきことを先にやるべきっていう思考停止状態から抜け出て、社会とか親とかパートナーとかが自分に何を期待してるのか?ってことは一旦脇に置いて、「自分にとって本当に大事なことは何なのか?何が一番で、何は二番目以降なのか?」ってことを自問してみると、自分のものさしは社会一般的なそれとは全然違うと気づくことが多くあります。最初は霧がかっていて見えてなかったけど、時間をかけて自問していくと、自分独自のものさしが見えてくるからです。

ちょっと話を深掘りし過ぎましたが、ぼくが言いたかったことは、一般的なビジネスや起業塾の考え方にのっとると、「我武者羅應援團」はかなり高い確率で生まれなかったんじゃないかということです。誰もそんなことやってないし、かつ自分が勝手に「高校生のときの後悔に決着をつけるために、今から応援団をやりたいんだ」って言い出したけど、その活動にお金を払う人がいっぱい生まれることなんて予想がつかないからです。当の本人のむっちゃんですら想像していなかったわけなので。

我武者羅應援團が仕事になったのはPRが成功したから?

でも、あえてその一般的なビジネスの観点で、今一つの成功事例になっている我武者羅應援團の成功要因を分析するとどうなるのか?恐らくそれは、「PRが成功したから」ということになるだろうと思います。原宿で「あなたのことを応援させてください」っていうゲリラ的活動をやっていたときにあったテレビ関係者との偶然の出会いがきっかけでテレビに出ることに。だから、運によってマスメディアに取り上げられたことが成功要因だということになりそうです。

じゃあ、この成功事例からどんな教訓を学び取るかっていうと、PRが大事だ、TVに取り上げてもらうことが大事だと感じる人もいたんじゃないでしょうか。でもこれは全然的外れな浅い理解だとぼくは思っています。

まず、多くの人がテレビや雑誌に出たり、出版すると問い合わせが激増して、集客の問題が解決されると思っていますが、それは大きな勘違いです。むしろ、現実は逆の方が多いです。テレビや雑誌に出ても、問い合わせ1つ来ないことは珍しくありません。自分のSNSでつながっている友人や知人が「見たよ!」といって喜んでくれるのが嬉しかったけど、売上にはつながらなかったですという声をこれまで幾度も聞いてきました。

まず考えるべきは細かなノウハウやスキルは置いておいて、なぜ我武者羅應援團がテレビに出れたのか?その理由は

1)唯一無二性があったから
2)ストーリーがあったから
3)え(画)になりやすい活動だから
4)特に上の1と2の要素で出会ったメディア関係者が心動かされたから

だとぼくは思っています。

特に4は本質です。メディアに取り上げられることに限らず、ミュージシャンや画家がとんでもない競争率の中で売れていくには、突き詰めてみると、誰かの心を1対1で強く動かすことができたからというの本質があります。対面で自分の思いをぶつけて、心動かされたから、ファンになったその人たちを世に出してあげたいと猛プッシュするわけですね。すべては「猛プッッシュしたくなるぐらい1人の人の心を強く動かせる何かを持っているか」から始まります。

その他のものでいうと、3の「えになる」という話は少し専門的になるのでここでは省略します。本質の部分だけで解説がしたいので。

なぜ我武者羅應援團は「露出=依頼」になったのか

1の要素への理解はめちゃくちゃ大事です。これはぼくが「集客ができないのは結局サービスが他と似通っていておもしろくないからだ(存在意義が薄いからだ)」と常々言ってる原理と同じです。むっちゃんはたまたまメディア関係者とのご縁ができましたが、そこから実際に1つの番組で取り上げられ、そこからさらに他のいろんな番組からも声がかかった大きな理由は、似たような活動をしている人が誰もいなかったからです。人は珍しいものが好きです。話題にできるからですね。そしてその珍しさの中に正義や感動があるともっと好きです。そういう意味で、2の「なぜこんな応援団みたいな活動をあなたはしていんですか?」っていう質問をされたときに、熱い熱い熱い全身からあふれ出るような想いがあったから、聞いた人が心を動かされたわけですね。見たことないパフォーマンスで注目し、その背景に存在する熱い想いや哲学に触れたときに、感動して心を動かされてファンになったわけですね。

そして、テレビに出ても問い合わせ一件にもつながらないことは珍しくないのに、なぜそれがあふれんばかりの依頼=仕事につながったのか?その理由も上の1、2、4です。番組を見た人が、それが経営者でも学校の先生でも、感動して心を動かされ、この人たちに依頼をしたいって思ったときに、「でもちょっと待てよ。でも他にも選択肢があるかもしれないから、一応予算も含めて比較検討してからお願いしようか」と思う余地が残されてないからですね。感動して、それを買いたい(お願いしたい)って思ったときに、他に似た選択肢がないから、この人にお願いするからあきらめるかの二択しかないわけですね。

これは、原価の100倍以上でも高い絵や服が買われるのと同じ理屈です。強烈な好きという需要に対して、供給が不足していると。「1点もの」で似たものが他にないから、高くても買うか泣く泣くあきらめるかという論理です。需要と供給のバランスで価格が決まりますが、買う側から見て唯一無二になると、その対象にはプレミアム価格がついていきます。だからもう1回言いますが、なぜ我武者羅應援團がテレビに出てそれがそのまま仕事に直結したのか?というと、「唯一無二の存在であり、見た人がそれに感動したから」です。

ということは、論理の順番はこうなります。
「テレビに出た大量の依頼につながった」
ではなく
唯一無二性があったテレビに出れた大量の依頼につながった」
です。

だから、ぼくたちが最初に目指す目標は、露出を増やして認知を広げることではないんですね。そのために広告を使ったり、PRのノウハウを学ぶことでもない。それはそれで大事ですが、順番としては「後」です。その前に大事なのは、「唯一無二性を高めること、そこまでいかなくても独自性を高め、自分やそのサービスが特定の誰かにとって他では代えがきかず、なくてはならない存在になること」です。

どうすれば「本当にやりたいこと」と出会えるか?

じゃあ、次はというか、いよいよ本題のむっちゃんの我武者羅應援團という唯一無二性はどうやって作られたのか?に入っていきますね。これはすでに書いたように、一般的なビジネスの考え方とは真逆なので、「天才理論」か「アート型ビジネス」のフレームワークを使わないと解説できません。

まずは「凡人が天才になる方法」のフレームワークで解説してみます。
まずは
1)評価や結果につながらなくてもずっと続けられそうなことと出会う
について。

「評価や結果につながらなくてもずっと続けられそうなこと」については多くの人が「具体的な活動」と勘違いしますが、そうではありません。むっちゃんの場合は、応援団が1に当てはまることだと思って、「じゃあ自分もむっちゃんにとっての応援団みたいな対象を見つよう」って思われるかもしれないですが、そうじゃないんですね。応援団はむっちゃんの執着を満たすことができる、1つの具体的な手段としての活動です。むっちゃんの執着は、ぼくの観点から勝手に言語化してみると

A)人の人生が変わっていくきっかけを作りたい(または人をinspireしたい)
B)自分の心に従う生き方を貫きたい(後悔を残さない生き方をしたい)

です。まずAが当てはまっているから野外冒険教育の仕事が、収入がかなり低くて超長時間労働でも、やめたいなんて考えたことがないぐらい大好きだったわけですね。そもそも労働って捉え方じゃなかったと思いますし。ただ、Bの執着もあったから、応援団をやろう、というかやらないといけないと思ったんですよね。だから、むっちゃんにとっては、野外冒険教育も応援団も両方、ABの執着を満たせる活動だったんじゃないかと思います。

じゃあ、なんで最終的に、応援団の方になっていったかっていうと、天才理論の2つ目じゃないかと。
2)より自分が強いと感じられるほうへ進む(苦手な方から退却する)

どっちの活動でも、自分の内側で他には代えられないような感動が得られる。どちらも、人の人生が大きく変わる瞬間に立ち会うことがあるからですね。でもあえて言うと、同じ目的を果たせる2つの活動でも、応援団の活動の方が、自分にしかできない度合いが高いわけですよね、明らかに。そして人は誰しも、「これは自分にしかできないことだ」という実感があるときの方が、その活動について強い意味を感じ、パワーが出てくるものです。だから、応援団のほうが稼ぎが増えたからでも、野外冒険教育の活動をライスワークとしてやっていたらいつかやめたかったから応援団が軌道に乗ってきてやめたわけでもなく、どちらも天職の範囲に入る活動だったけど、より自分が強いと感じられるほうへ力を入れる比重を増やしていったってことだと思います。だって稼ぎを中心に考えてたら、フットサル大会の主催を事業として伸ばしていったほうが良かった可能性はありますからね。だから売上を判断基準にせず、より自分が強いと感じられることを判断基準にしたということです。

本当にやりたいことほどこわくなることが多い

ただ、ここで超大事な注意点があります。むっちゃんが、こっちのほうが強い、つまり「これは自分に向くどころが自分にしかできないことだ」と感じられるようになったのは「後」のほうです。最初から得意な方に進むのは、一般的なビジネスの考え方です。凡人天才理論でもアート型ビジネスでも大事なのは、うまいかどうか、できるかどうか、ニーズがあるかどうかではなく、やりたいという気持ちがあるかどうかです。そして、ここが難しいんですが、自分が本当にやりたいことについては、無意識のうちに理想や基準が高くなってしまうので、最初のうちは無理だと思ったり、怖さや不安がつきまとうことが多いという点です。

むっちゃんは、自分の生き方の信念に従うなら、応援団をやる以外ない。でも、やり方もわからないし、そんなことをやっていいのか、本当にやりたいと思っても仲間を集めたりすることからして実際にできるのかと悩んだわけですね。だから、24歳のときに過去と決別するために応援団をやるというアイデアが出てきてから、覚悟を決めるまでに4年の期間が必要だったわけですね。悩んだりモヤモヤするのに耐えられなくなって、怖くても覚悟を決めて進むしかないと決めるまでに動機の根を地下深くに張りめぐらす期間が必要だったわけですね。だから天才理論では1、2の順番は大事だと思っています。自分にしかできないことを形にしようとすると、それが収入につながらない長い期間(むっちゃんの場合はこっちはたまたま短かったですが)があり、また人から理解されずバカにされます。その期間でも、続けていけるためには、それ相応の動機が必要です。

その動機とは、純粋にその活動をやってるだけで好きで楽しい気持ちになれるか、もしくはむっちゃんのようにどうしてもそれをやりたい、やらなければいけない理由があるかです。そして、この動機は、「出戻り」をするほど強化されるわけですね。むっちゃんも高1だった16歳で応援団に入らず覚悟を決めるまで12年の期間があって出戻ったからこそ、最初に仲間に入ってくれるメンバーが見つからなくても、初回のライブで人を集めるのが大変でも、それが仕事になって毎回すごい期待値でプレッシャーにさらされても、あきらめたりやめることなく活動を続けられたわけですね。(仲間が見つかったときのことについては下記の動画をご覧ください)

だから、評価や結果につながらなくてもずっと続けられそうな活動は、必ずしも、やることを考えるとワクワクする気持ちになる活動とは限らないってことです。やりたいけどこわい。やりたいけどやれるイメージがない。つまり、やりたいけどやりたくない。そんな気持ちになる対象が、もしかしたら後で振り返ると、天職だったと思うようになっていく可能性があります。

本当にやりたいことでは稼ごうとしない方がいい理由

じゃあ、この1のずっと続けられそうな活動と出会える確率をあげるためにはどうすればいいか?それは、「自分の気持ち」をしっかり観察することです。ひらめきや衝動的な気持ちを大事にすることです。逆にやりたことがなぜ見つからないかというと、高1のときのむっちゃんみたいに周りから反対されたのを真に受けたり、24歳になってから4年間足踏みを続けてきたときのように頭でいろいろと考えちゃうからです。

だから大事なことのでもう一度言いますが、「やりたいこと」「やりたい気持ちはあるけどこわいと感じること」「やりたいけどそんなことやって意味があるのかと感じること」を見つけたときに
・やれるかどうかは一旦横に置く
・うまいかどうかも気にしない
・やりたいことで稼げるかも気にしない
・人の反対意見を気にしない、大事なのはその上で自分がやりたいかどうかで決める
ことが大事です。

これを実現するために大事なのは、昨日も言いましたが「好きなことで稼ぐことを最初から目指さない」ことです。むっちゃんもそうでしたよね。まさか、応援団が仕事になるなんて考えてもなかったわけです。やりたくて仕方なくなったから、後先とか考えずにやった。ただそれだけです。もちろん元々やっていた野外冒険教育の活動で生活費を稼ぎながら。ある意味、一つのクセが強い趣味として。

なので、本当にやりかったことはこれだったと後で気づくような活動を見つけるためには、ライスワークはライスワークとしてやる。やりたいことは本気度が高くてもガチでやる趣味の位置付けとしてやる。趣味で稼ごうと思ってないから焦る必要もなければ、人と比べる必要もないし、上達を焦る必要もないわけですね。むしろ大事にするのは好きな気持ち、やってて楽しいという感覚を失わないようにすることです。ライスワークが長時間過ぎたり、ストレスが強くて、やりたいことに使える時間やエネルギーが残っていないなら転職を考える。そのときは収入を基準にしない。拘束時間が長すぎずストレスが少ないことが最低基準。必要であればそのために田舎や実家に引っ越すとかして、生活コストを下げることで稼ぐべき金額を減らすもかなり大事な選択肢の一つです。

これをやるためには、そもそも「稼ぎが増えた方がいいよね」とか「都会で便利な生活ができた方がいいよね」、「生活水準が高い方が幸せ度があがる」よね、みたいなこれまで当たり前に採用してきた価値基準(=ものさし)を、自分の場合でも本当の本当にそうか?を見直すこと。できたら、そういう一般的というか資本主義的なものさしとは違う、自分でつくった独自のものさしで生きてそうな人を探して、話を聞けるといいです。そうすると、違うものさしにはどんなものがあるかの選択肢が増えるので。

天才理論のステップ3であるポジショニングについて

そいで、話を戻しますが、天才理論の
3)自分しかやらないような形でやる(他の人がやらないような形でやる)
については、すでにむっちゃんがやろうとした社会人になって応援団をやるっていう活動が他でやっている人がいなかったので、自分にしかやらないような形でっていうのは、考える必要がなかったわけですね。

3はいわゆる、ポジショニングの話ですが、ポジショニングとは競合や同業がいなければ、そもそもそれがポジショニングがうまくできている状態ってことですね。

ただ、応援団っていう活動ではなく「人の人生が変わっていくきっかけを作る」というむっちゃんの目的というか執着から考えると、野外冒険教育もそうだし、例えば講師業みたいなことであれば、似たようなことをやっている人はいっぱりいるから、自分のポジションをチューニングしてズラす必要があったわけですね(岡崎体育が4年と期限を切って本気でメジャーデビューを目指そうとして半年で、普通にやりたい曲作りから「ネタ曲を取り入れたパフォーマンスでお客を笑わせる方向」にチューニングしていったように。これについてはここで9/3の投稿まで遡れば解説を見れます)。

アート型ビジネスの肝は、生き方の再選択をすること

ここまでが、「凡人が天才になる理論」のフレームワークで、昨日のむっちゃんの話を再解剖し直した解説です。で、本当は、このあと「アート型ビジネス」ってフレームワークを使うと、また別の気づきがあっていっぱい解説ができるんですが、尺が長すぎるんでそっちが知りたい方は、ぼくが書いたアート型ビジネスについての論文(論文1論文2)を読んでもらうか、今日みたいなガチ解説が定期的に垂れ流されるオープンチャット(天才たちの頭の中が覗けるやまけんのアート型ビジネス部屋)に入って、ちょっとずつ理解を深めていってもらえたらと思います。

あ、でもアート型ビジネスの肝の部分についてだけ書くとすれば、アート型ビジネスとは、超シンプルな定義でいうと、「他人から見ると無駄なこだわりや好みの偏りを含めて、自分のこれをこういう形でやりたいという気持ちを、他の何よりも最優先するビジネスのあり方」のことです。なので、必要としてくれる人がいるかどうか、自分が目標とする売上(事業規模)になり得るか、よりも自分の主観や気持ちを優先することです。

このアート型ビジネスをやったときのメリットは、何はさておきやりたいことをやりたいようになるので、楽しくて幸せな気持ちになれること、そしてだからこと飽きずに幸せな気持ちでその活動を長く続けていけることです。デメリットとしては、すぐに大きく収益化することは少なく、なんだったらやめるまでまったく稼ぎにつながらない趣味の位置付けで終わる可能性も全然あることです。違う表現をするなら、アート型のビジネスをやるときのまず最初の目標は、自分を感動させ熱狂させるようなものを作ることです。その作った自分が起点となって、「これはめちゃくちゃいい」という熱がちょっとずつ周りに広がっていくのがアート型ビジネスの広げ方です。むっちゃんの我武者羅應援團もまさにそうですよね。初めてのライブハウスでの応援の前日に自分が感極まって吉野屋で牛丼を食べながら泣いてるわけですから。そっからそのライブに来てくれた一人がマラソン大会に応援に来てくれないかと相談し、マラソン大会で応援してたら応援された完走者が自分たちも一緒に応援したいと戻ってくるみたいな流れですね。イメージとしては、フォロワーシップの重要性を伝えるときに使われる、『社会運動はどう起こすか?』というタイトルで有名なこの動画みたいな感じです。

 

熱が伝播して、最初は興味がなく傍観してた人たちが徐々に巻き込まれていって、いざ巻き込まれてみると「あれ、めちゃくちゃ楽しいぞこれ(笑)」ってなっていくというのがアート型ビジネスが広がっていくプロセスです。ニーズがあるから買うのではなく、たった一人のものすごい熱量が伝播することで、なかったニーズが生みだされるという流れですね。ニーズというか、「好き」が生まれ、好きな対象にお金を払いたくなるというのが正確な流れですが。

そう考えると、アート型ビジネスとは、新しいビジネスのあり方である前に、「生き方の選択」の話です。アート型ビジネスをやるためには、世の中一般に良しとされてたり、親や身近な人が自分に期待する資本主義的な価値基準を見直すことが先に必要になります。その上で、「自分にとってはお金を多く安定して稼ぐより別のことの方が大事だ」と気づいた人は、一般的なものさしで生きてきたレールから降りることを選択することが必要ですよね。生き方の大転換です。それがあってはじめて、自分のこだわりや主観を最優先するアート型ビジネスができていくんですね。

じゃあ、むっちゃんがなぜアート型ビジネスができたのか?それは高校で応援団に入るのをやめて先輩から逃げながら学校生活をしていた自分が嫌で嫌で仕方なくなって、そんな自分を変えたくて、というかもう変えるしかないぐらい心理的に追い込まれた結果、全然英語がしゃべれないのにアメリカの大学に通って卒業するという決断をしたからです。最初はめちゃくちゃつらかったことは、ぼくが初めてむっちゃんのことを知った『人生の醍醐味』というこの動画を見てもらったらわかります。

 

でも、やってみたいけど怖くて逃げる選択肢を消して、自分の気持ちに従った道を選ぶことをした大学の選択時から、ある意味、むっちゃんにとってのアート型ビジネスに通じる、生き方の再選択がはじまったわけですね。論文2『表現者シップ』でも書きましたが、好きなことを好きなことを表現していくとは、職業の話ではなく働き方の話でもなく、生き方の選択の話です。生き方の再選択をした上で、自分の気持ちを最優先してビジネスをやっていくのがアート型ビジネスの肝です。

 

ってことで、本当にこれぐらいにしておきますね(笑)。サクッと解説を書こうと思ったんですが、気持ちに従ってアート型で記事を書いていったら1万字を超えちゃったのでw

昨日の中身や写真での雰囲気は、天才ライターゆりにこが書いてくれたイベントレポをご覧ください。

【レポ】こんなことがこんな形で仕事になるの?vol.1ーゲスト 我武者羅應援團 武藤貴宏さん天才研究家 山田研太氏(以下、やまけん)が「すげーーーー!!!!」「おもれーーー!!!!」と感動した、“普通なら仕事にならないようなこと...

 

それでは冒頭でも書いたように、この記事は昨日の『第1回 こんなことが、こんな形で仕事になるの?~”応援する”ことに世界中からオファーが殺到する理由』に参加いただいたみなさんが、よりアート型ビジネス(および天才理論に)について理解を深められるために書いたガチ目な解説記事でしたが、参加した人にとっても、もしくは昨日は参加できなかった人にとっても何かの気づきになったとしたら嬉しいです。

我武者羅應援團のホームページはこちら↓
https://www.gamushara-oendan.net/

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録画の販売および、次回の日程について

あと、昨日はスケジュールが合わなかったけど録画の販売をしてもらえないかというリクエストを多数いただいております。こちらについてはむっちゃんに相談した上で、販売するかどうかを決めますが、もし販売されることになった場合に購入を希望される方は下記から『やまけんの変なメルマガ』かLINEオープンチャット『天才たちの頭の中が覗けるやまけんのアート型ビジネス楽屋』のいずれかにご登録ください(SNS上ではアナウンスしないことも多いので)。

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LINEオープンチャット:「天才たちの頭の中が覗けるやまけんのアート型ビジネス楽屋」はコチラ(※このオープンチャットでは、匿名で何でも自由に質問相談することができる企画を不定期開催中。過去ログからこれまでの全ての回答を閲覧することができます)

また、次回の「第2回こんなことが、こんな形で仕事になるの?」は10月30日(土)の14〜16時で、リアルとzoomの両方で開催する予定です。次回のテーマは、『悩み疲れて吹っ切れたら 本当に好きなことが仕事になっていった』です。ゲストは決まっていますが、詳細および申込の受付は後日、上記と同じくLINEのオープンチャットかメルマガにて告知します。

アート型ビジネスについて詳しく知りたい方は

こちらから論文を購入か、無料で最初の部分を試し読みできます。

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論文vol.2『表現者シップ』の試し読みができます このページの最後でこの論文の購入【価格980円(税込)】はできます。が、長いので、どんな中身かを「試し読み」してみたいという方は、こ...

アート型ビジネスを実践したい方は

今日解説したような、「凡人が天才になる理論」や、そこでゼロから作った自分の天才性をビジネスにまで昇華させる「アート型ビジネス理論」を、実際に実践するため場として、ぼくは『天プロ』というプログラムを主催しています(正式名称は、「自分の天才性をビジネスに落とし込み、唯一無二のポジションをつくるための天才系(アート型)ビジネスの世界にどっぷり浸かる短期留学プログラム」)。この『天プロ』について知りたい方は、こちらから、天プロメンバーのインタビューをご覧いただけます。ちなみに、むっちゃんも現在進行中の天プロ3期に参加してくださっています。

「どれだけ質を磨いても選ばれるかは別だから」――し烈な価格競争に負けない“唯一無二のポジショニング”を目指し、手に入れたものと手放したもの (取材・文・編集:ゆりにこ) 家電製品に代表されるように、はじめは「珍しい」というだけで価値が認められていたモノが、市場の...
敏腕秘書からアーティストに転身!?異色なキャリアを経てたどりついた「ストレスのない幸せな働き方」とは? (取材・文・編集:ゆりにこ) 「朝は早く起きなさい」「きちんと挨拶をしなさい」「お行儀良くしなさい」――子どもの頃に、両親...

 

ぼくのアウトプットに興味がある方へ

ぼくは毎日のように、凡人出身の天才を研究しています。また、自分にしかできないことを形にする「アート型ビジネス」を自ら実践しつつ、広めています。

天才研究やアート型ビジネスについてもっと詳しく知りたい方には、だれでも無料で匿名で入れるLINEオープンチャット『天才たちの頭の中が覗けるやまけんのアート型ビジネス楽屋』がお勧めです。

・進めている「天才たちの分析結果」
・天プロで教えている「アート型ビジネス」について
・それ以外でもぼくが読んでる本、書いてる原稿、考えてること、今やっていることなど

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