論文にはどんなことが書いてあるのか?
画家・歌手・芸人を調べて作った「新しいビジネス理論」
この私的論文(※)は、多少なりともビジネス(特にマーケティング)について学んだことがある人が、恐らくほとんど聞いたことがないであろう”全く新しいビジネスのあり方”の可能性について提案することを目的に書きました。
詳しくはあとで書きますが端的に言うと、この新しいビジネス理論は、画家・ミュージシャン・芸人といった、通常はビジネス文脈のど真ん中で扱われることがない”クリエイティブで個性主義的な職業の人たち”について調べる中で、インスピレーションを得て、2020年7月から4ヶ月ほどかけてぼくが体系化したものです。着想を得てから4ヶ月、本格的に体系化に着手したのは直近1ヶ月なので、調査や肉付けはまだまだこれからな大雑把な状態ではあるんですけど、最低限人に伝えるための「骨組み」は完成したので、理論を構築していくプロセスをシェアするという主旨での”第一弾”として公開します。
今回調べたのは、歌手でいえばPerfumeやあいみょん、Xジャパン、芸人でいえばジャルジャルやチョコレートプラネット、あえて王道のダウンタウン。画家でいえば、日本人で現代アートで活躍する草間彌生や村上隆、あとはピカソやゴッホ。それ以外にも、建築家の安藤忠雄や、人ではないけど20年かけて”アートの島”になった直島などなど。
一握りの人しか売れることがない”狭き門”の世界で、長きに渡って売れ続けている人は
・売れる前にどうやってそのスタイル(芸風)を確立し
・どうやって売れるきっかけをつかみ
・どうやって一過性のブームで終わらないように工夫し
・どうやって唯一無二の真似できないポジションを手に入れたのか
について、最初は興味本位で軽くwikiるぐらいのテンション感で調べてたんですけど、段々底なし沼に引き込まれるように、このアーティスト界隈の研究にハマってきちゃったんですよね。その理由は、一見、全然違うように見える画家・ミュージシャン・芸人の世界において、「独自のスタイルを確立して売れる」までの流れには、明らかな共通点がありそうってことが徐々に見えてきたからです。つまり、Perfumeが売れるまでの流れと、ジャルジャルがキングオブコントで優勝するまでの流れ、ピカソやゴッホが不動の天才画家のポジションを手にするまでの流れは、同じフレームワーク(枠組み)である程度説明できちゃうってことです。それは、この考え方をぼくたちがビジネスの分野でも応用すれば、他とは比べられない唯一無二の存在になれる可能性があることを意味します。
自分でビジネスをやっている人の多くは、差別化で頭を悩ませています。差別化が甘いと、ビジネスの生命線である”集客”で行き詰まるからです。そんな集客で悩んでいる人や企業にとっては、この論文は第一弾とはいえ、目から鱗が落ちるような視点が結構詰まっているんじゃないかと手前味噌ながら思っています。この論文の中で書いていることは、”同業との差”をできる限り大きく開けて「強い個性」を作り、「唯一無二のポジション」を手に入れて競争から抜け出るための方法です。つまり、この理論を実践して形にすれば、集客で困るなんてことはなくなります。また、この論文はメインでは個人事業主を含めた起業家や経営者のために書いていますが、例えば会社員で営業マンをしている人が自分を差別化することや、バックオフィスで働いていて数字での評価が難しい役割を担っている人が、社内で独自のポジションを築いていったり、転職するときに希少価値が高くて求められる人材になることにも応用できる内容です。
ただ、いくつかの全く新しい視点を提供する分、一回読んで理解して今日から実行できるようなhow toものではないです。また、売れてるアーティストの中でも、”長く熱狂を生み、愛され続けている”人たちを中心に研究して体系立てた考え方なので、即効性は少ない代わりに「効果がかなり長持ちする方法論」です。なので、読んで内容にピンと来た人は、何度も読み返して一つ一つ自分に落とし込むっていう使い方をしてもらえると嬉しいです。そして全体で9万字近くなってしまったので、読むのが結構大変なはずです。だから、最初から順に読んでいくんじゃなくて、目次をあとで設けてますので、興味がある章や小見出しから読んでもらうのがいいんじゃないかと思っています。
目次
■はじめに
・画家・歌手・芸人を調べて作った「新しいビジネス理論」
・1,000人の個人事業主に向き合って分かったこと
・ジャルジャルを調べれば、個性を貫いて売れる道筋がみえる
・売れるかどうかは運ではない。資質でもない。
・強い個性を作るには、「評価されない期間」がものを言う
・なぜ「天才系(アート型)ビジネス」という名前にしたのか
・スタイルの確立を中長期視点で捉えることが大事
■第1章ーなぜ、同質化する方向に進んでしまうのか?
・アンタッチャブルの山崎はなぜ埋もれていたのか?
ー#1 見たことがない水
■第2章ー天才性をゼロから作る
・片付けのこんまりは、2つの天才性で世界を獲った
・天才の定義と、実は2種類に分かれる天才性の正体
・なぜ、ぼくはおちんちんを出したのか?
・無駄だと思っていた過去の遺産が武器に変わる
ー#2 彼女
■第3章ー他とは全然違う独自のスタイルを確立する
・異質な要素を取りいれて、強い個性をつくる
・これまでの常識を裏切る
・執着資産によって無駄を積み重ねる
・ルーツからの必然性を意識する
・天才性を発揮できる方法、場所を選ぶ
ー#3 絵と思い出せない思い出
■第4章ー満足でも感動でもなく「熱狂」を作る
・満足と感動と熱狂は、どう違うのか
・なぜ、”売れる”を目指すと熱狂が生まれづらいのか
・「予期せぬ成功→要素の強化→確信→代表的作品」の流れ
・熱狂を生む要素①ー偏り
・熱狂を生む要素①ー救い
・なぜすぐに流行らない方がいいのか?
ー#4 真っ白なキャンバス
■第5章ー有力者からの支持を得ることで突き抜ける
・売れるかどうかは「運」で決まらない
・アートの値段はどうやって決まっているのか
・批判の方が多く集まった安藤忠雄の初期の代表作
・「有力者のエヴァンジェリスト化」が起点になる
・有力者に認知してもらうためにできる4つのこと
ー#5 表現するということ
■第6章ー商品の差別化から「思想」の差別化の時代へ
・アートの世界では100年から思想の差別化に移行している
・なぜ作品ではなく「思想」で支持を得た方がいいのか?
・思想を磨くための7つの方法
ー#6 アタリ
■第7章ー注目を集める仕掛けを使ってマスとの接点を生み出す
・チョコプラのこの動画だけなぜ3,100万回も再生されたのか
・すでにある「好き」と掛け算する
・草間彌生やバンクシーが使っているハプニングという手法
ー#7 二冊の絵本と移住者たち
■第8章ー世界観で差を引き離す
・ゴッホは作品ではなく世界観によって偉大な存在になった
・世界観は商品(作品)以外の「周辺情報」によって決まる
・Perfumeの世界観はどのタイミングから洗練されたか
・ラーメン二郎から学ぶ世界観の作り方
・世界観とデザインとコンセプトの関係性
ー#8 宇宙の起源と創造
■終わりに
・ぼくにとって一回目に提出する「卒論」
・あの「不思議な場所」の正体とは・・・
・なぜ論文のvol.1のタイトルが「移住」なのか
■参考文献
著者プロフィール
やまけん(山田研太) 株式会社ホンモノ 代表取締役

凡人出身の天才について研究しているプロデューサー。過去には個人事業主の売上を3ヶ月でアップさせるホンモノ経営塾を主宰して約1000人の卒業生を輩出。ただ現在はその逆で、短期で売上をあげることよりも、自分にしかできないことを形にする”アート型ビジネス”を提唱。その考え方を独自の「論文」形式にまとめて定期的に発表している(論文vol.1『天才系(アート型)ビジネス〜移住〜』(2020年11月リリース)、論文vol.2『表現者シップ』(2021年5月リリース))。論文vol.3『オリジナリティ』(2021年12月リリース)。
アート型ビジネスを完成させたい人が集まる実践のコミュニティとして『天プロ』(自分の天才性をビジネスに落とし込み、唯一無二のポジションをつくるためのアート型ビジネスの世界にどっぷり浸かる短期留学プログラム)を主宰。天プロを通してよくある起業塾からは生まれようがない、その人にしかできないユニークなサービスが次々生まれつつある。2019年ごろからKADOKAWAから「今年、天才について書いた本を出します」といって全然出る気配がないので本を出す出す詐欺として一定の認知を得ている。
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文字数:約9万字
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