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ゴッホは作品ではなく「世界観」によって偉大な存在になった

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ゴッホは作品ではなく世界観によって偉大な存在になった

面白いものには、「独自の世界観」があります。意図して戦略的に作られたものと、長い年月の蓄積の中で勝手に醸成されていった文化のようにできあがったものに分かれるんですが、「世界観」には、人が何かを見るときのフィルター(捉え方)を変える機能があります。

ゴッホ(の作品)が評価されここまで有名になったのは、死後30年以上たってからですが、ゴッホは作品によってではなく「世界観」によって評価が高まった事例だと、ぼくは思っています。後期印象派として位置付けられるゴッホの作品は、激しいや色やタッチの画風が特徴です。が、この画風が、西洋絵画史で伝説的な存在になるほど、誰から見ても分かりやすい他との違いを生み出したわけではありません。それは、キュビズムという新しい画法を発明したピカソと比べると明らかです。では何がゴッホをここまで有名にしたのかと言うと、彼が自分で自分の「耳を切り落とした」という逸話によってです。他にもいろいろとありますが、数々の逸話といいう作品以外の周辺情報が加工編集されて世の中に広まっていくことで、「狂気を抱いて絵に向き合った孤高の天才」の象徴的な存在となっていったわけです。

これはキリスト教が広まった経緯に似ています。キリストが30代にして十字架にはりつけにされて殺されたという象徴的な出来事と、それを分かりやすく現した十字架のシンボルなしに、純粋な教義だけで、キリスト教がこれほど世界に広まったかっていうと恐らくそれはないんじゃないかっていうのと近いです。死後にキリストの弟子たちが、イエスに関する数々の逸話や奇跡を伝えて回ることでキリスト教が確立されていったように、ゴッホの人生や人物像についての逸話は、ゴッホの死後に別の人々によって、本や映画、舞台などいろんな形で、伝えられていったことで、死後130年経った”今のゴッホ”のイメージがあります。このゴッホに対する「印象の総和」が世界観です。

世界観は商品(作品)以外の「周辺情報」によって決まる

世界観とはそもそも何かというと、本来であれば読んで字のごとく、世界に対する見方です。ただ、この定義だと”世界観がある”という表現をするときに分かりにくいので、ぼくは

世界観=説明しなくても伝わる他とは違う特徴。商品(作品)以外を含む全体からもたらされる印象。

と定義しています。

ぼくたちがゴッホの作品を見るときは、耳を切り落とした画家という前情報(周辺情報)を無視することはできません。なぜなら、その情報が歴史に名を残す他の画家たちとの”一番分かりやすい違い”であり、その違いがぼくたちの想像力を掻き立てるからです。耳を切り落とすまでして自分を追い込んで作った作品とはどんなものだろう、ゴッホはどんな心情で絵に向き合ったんだろうということを、”決して理解できない(=逸話性)”からこそ、ずっと考え想像してしまいます。

小さい頃に初めてピカソの絵を見たときに、こんなのだったら自分でも書けそうと思った人はいますよね?「どうしてピカソがここまで評価されてるのか?」という質問は、Yahoo!の知恵袋で溢れているので、あるあるの定番の質問になっています。ただ、調べていくと15歳のときに彼が書いた絵が出てくるんですが、その絵を見てみると、これがもう尋常じゃないうまいんです。なので、本来は「天才的に絵がうまい」彼が、あえてこんな(一般人から見て)変な描き方をするのは何でなんだろう?と考えます。”写実的に絵を描かせても本当はめちゃくちゃうまい”という周辺情報が、ピカソの絵を見るときに奥行き(印象の変化)を与えます。もしピカソが元々絵がうまくなかったとしても、ここまで高い評価を得れていたかは不明です

強い世界観には、2つの軸があり、「一貫性」と「異質性」です。インスタで映える写真でテイストに統一感があるアカウントを見つけると、世界観があるなーと感じるかもしれませんが、インスタで”映える写真”を乗っけること自体は、極めて異質性が低いので、世界観としては弱くなります。例えば、蝉の抜け殻だけで埋め尽くされたインスタアカウントがあるとすれば、これは世界観が強いってことになります。蝉の抜け殻をずっと撮り続ける対象としてる時点で異質性が高く=他との違いが大きく、それだけで埋め尽くされていると一貫性があるからです。

世界観は、他とは被らずに、自分に活動においてプラスに見られる形で作っていくのがいいです。他とは被らないっていうのは、他が真似できないか真似したくないってことです。

 

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※サムネイル画像は、美術手帖より引用

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