アート型ビジネス

「天才系ビジネス」と一般的なビジネスにおける決定的な6つの違い

今回は、ぼくが作った「天才系(アート型)ビジネス」(以下、天才系ビジネス)という、従来の一般的なビジネスとは違う新しいビジネスのあり方について言語化します。

天才系ビジネスとは、”その人の天才性を中心に据えて、他とは違う面白いものを作っていくことを目標にしたビジネスのあり方”です。

 

天才系ビジネスには、大事にしていることが6つあります。

  1. 面白いものを作れ
  2. 無駄と遊び心を大切に
  3. 天才性を発揮するには引き算する
  4. しっくり感があるか?
  5. 分かる人をお客さんに
  6. LIFE > BUSINESS

詳しくは、下で一つ一つその意味を解説しますが、その前になぜそもそも「天才性ビジネス」を今新たに作る必要があったのか?について話します。

その商品つくる意味ある?

これを書いてるのは2020年の8月ですが、コロナで明確になったのは、それぞれの商品や店舗に”独自の存在意義”があるかどうかだと思っています。

本当の買う意味、行く意味があるものは、業種により苦戦を強いられたとしてもお客さんに支えられ応援されています。ぼくにはこのnoteの記事で書いた、大好きでよく行く”ゲイのママがやってるBAR”があるんですけど、4月から5月にかけての緊急事態宣言で店を閉めていたんですが、いつから再開するか?をそこのママに聞いて、再開日にすぐ行きました。別に飲みたいわけじゃないのに。

何のために行ったかっていうと、心配してたから一緒の安否確認です。「ママが若かったらオンライン対応とかして何か考えてがんばりそうだけど、60歳手前だから絶対無理だろうな(笑)。店大丈夫なんかな。とりあえず開いたらすぐお金いっぱい使いに行こう」って思って行ったんです。じゃあ、”やっぱりな”って思ったのは、ぼくみたいなお客さんが各地から来てました。常連がドア開けるなり、「ママ、大丈夫死んでない?」って聞く。それに対してママ、「あら〜なに〜死んで欲しいわけー?しぶとく生きてるわよっ!」って返す。

なんで、こんなに安否確認して、ママにお金を落とすためだけに遠くからわざわざ来るのかっていうと、ママが愛されてるからであり、このBARには他ではない”独自の存在価値”があるからです。「ここがなくなったら困る」って思ってるみんながゆるくつながり、応援して支えるっていう生態系ができあがってます。

逆に、他と対して差がない似たようなサービスを提供しているところは、閑散としている。だからそういうのを見るとどうしても思っちゃうんです。そもそも、そのサービスつくる意味ある?って。

いっぱい稼ぎたいのか、面白いものを作りたいのか?

ここで質問ですが、宮崎駿さんが新しくアニメをつくるときに、スタッフを集めて「よしっ、今回のアニメは興行収入100億を目指していこう!」って言うのって想像できます?

言うわけないですよね(笑)。なぜか?それは結果であって、目的じゃないからです。じゃあ、いくら稼ぐかじゃなく、常に何を考えてるかっていうと、「自分が作りたものは何か?」「おもしろい作品を作りたい」ってことです。これは宮崎さんに限らず、アーティストやクリエイター、芸人、作家といった職種の人たちの中には、似たような考え方の人が多いです。

先日芸人であり、画家としての活動もスタートしている野性爆弾のくっきーさんの話を聞く機会があったんですが、「芸人って他と被ったらおしまいでしょ?」って言ってるのを見て、やっぱ”芸人やアーティストの思考”ってそうだよなぁって強く感じました。他とは違うことをやるから、そこに独自の存在意義が生まれます。

売れてる芸人やアーティストの経緯をwikipediaで見ていくと面白いんですが、そのポジションをつくるまでに10年以上はかかってることがほとんど。5年とかで言えば、めちゃくちゃ早い。ってことは、独自の芸風、自分たちのスタイルを確立していくのは、それぐらい時間がかかるし、多くのひらめきと実験、失敗の上にできあがった試行錯誤の産物なわけです。

で、あなたは似たように、例え10年かかっても自分独自のポジションやスタイルを作っていきたいですか?ぼくの答えは、YESです。なぜなら、人と一緒とか”クソつまんない”って思ってるから。自分にしかできないこと、自分だからできる独特性がある作品としてのビジネスを作っていきたいんです。で、それを作っていく試行錯誤や無駄を積み重ねるプロセス自体が、すっごい楽しいと思っています。

売上を感謝の集合だとするならば、売上をどんどん上げていくことは、社会貢献で良いことだ。ぼくも過去に売上を毎年3倍ずつぐらい伸ばして規模の拡大を求めたことがあったんですけど、結構早い段階で限界を感じちゃったんですよね。売上を上げることを中心においてこれからずっと働いていくなんて考えると、もう気が遠くなる。絶対あきるし、楽しくない。だから、非効率でも「面白いものをつくる」こと、「唯一無二の存在になる」ことを目標にしてビジネスをしていくって決めました。

なので、ぼくと同じように、売上を追う働き方に心が動かないけど、面白いことになら夢中になって遊ぶように働けそうって人には、天才系ビジネスはぴったりハマるかもしれません。

1. 面白いものを作れ

”面白いもの”とは、他とは違うもので独自の存在意義があるものです。天才系ビジネスでは、商品のことを作品と表現することがあります。これは、単に顧客にニーズを満たし売れる商品をつくるのではなく、アーティストが自分が魂を込めて自分が作りたい作品作りに打ち込むように、自分独自のこだわりや主観的な好みを反映させたものであった方がいいという考えです。

確かにビジネスの初期は、まずは「自分ができること、求められていることで稼ぐ」ことも大事です。顧客が何にお金を払うのか?っていう顧客志向(マーケティング思考)の考え方がなければ、独りよがりな商品を作ってしまい、誰も買ってくれず稼ぐのに苦労することになるでしょう。でも逆にマーケティング思考を身につけて、”ニーズがあるものを売る”ことばっかりやってると、「ビジネスが退屈でつまらないもの」になってしまうかもしれないです。かつての、ぼくみたいに。

こだわりがない人のサービスには味を感じないし、本人が飽きてて楽しめてないサービスを、顧客が本当の意味で”面白い”って感じることはありません。大事なのは、本人の「これを伝えたいだ」「こんなものを作りたいんだ」っていう、純粋であり強い動機。この動機があるかどうかで、その人のサービスに感じる”奥行き”は全然違ってきます。

面白くて人を魅了するサービスは、よく独特な世界観をまとっているものです。天才系ビジネスでは、これを「色気があるか」と表現します。本人が楽しんでいて、同業者とは全然違う思想でひとつの作品としての商品が展開されていくと、お客さんは必要性を超えて、「その世界観が好きだから」という理由で、サービスをフルラインナップ揃えるようになっていきます。スティーブ・ジョブズが独自の思想で、”美しいかどうか”っていう基準を家電業界に持ち込んで一人勝ちしていたように。

この、単に売れるだけでなく、面白いと思えるものを作れっていう精神が、天才系ビジネスの中心にあります。

2.無駄と遊び心を大事に

天才系ビジネスをやっている人とそうでない人の一番の違いは、分かりやすく「時間の使い方」に表れます。天才系ビジネスをやっている人は、売上をあげることに対して何の必要性も関係性もないことに結構な時間を使っているからです。しかも、子供が好きなことに夢中になるように楽しみながら。

結果から逆算して時間の使い方を決めるのを”結果ドリブン”としたときに、天才性ビジネスはひらめきや純粋な疑問、知りたいという欲求を大事にして日々を過ごす”好奇心ドリブン”の行動スタイルになります。

上で書いたように、作品に自分の主観を反映させるためには、”自分独自の好き嫌い感覚”や、これについては私はこうあるべきだ思う、という”自分の考え”を持っていることが必要です。じゃあ、それらの感性やあり方が育まれるには、いろんなものを見たり経験し、人と対話する時間が必要です。それによって徐々に自分独自の判断基準や感覚が研ぎ澄まされていきます。そして、「私はこういう考え方は好きだけど、こういう考え方は嫌い」っていう主観を自分から発信していくことで、自分と好みや価値観が似た人が共感して集まってくるようになります。

そして何より、好奇心ドリブンで、新しいものを積極的に調べたり経験することによって、その人が本来持っている創造性や天才性が発揮されやすくなります。そしてビジネスが色鮮やかで飽きることがない、いつも違う楽しさや発見を与えてくれる創造的活動になります。

3. 天才性を発揮するには引き算する

天才系ビジネスというぐらいなので、その人の天才性をより発揮できる方向に常に舵をきっていくのが、このビジネスのあり方です。これを実現するためには、自分がやらなくていいことを明確にして、それをやらないって決めることや、やらなくていい仕組みを作ることが必要です。

今や”世界のKONMARI”として活躍している、こんまりちゃんの場合は「片付けること」と「書く」という2つの天才性だけに集中することで、一点突破している。じゃあそれ以外はどうしているかっというと、旦那さんがプロデューサーとして営業や契約周りからKONMARIビジネス全般を担当しているというパートナーシップによって成り立っています。

やまけんのプロデュースに興味がある人へ」で、事例として紹介した碇たみ子さんの場合は、そもそも時間が足りないので、自分じゃなくてもできるライティングや家事を外注することによって、短時間労働で独自の世界観を持つビジネスを展開しながら、家族との幸せな時間を過ごすこともできています。

他の人には真似できない天才性が活かせる活動に過集中できることによって、他との違いをどんどん広げていき、人が真似しようと思わない唯一無二の領域まで持っていくことができます。天才性によって、他の人が見たら「ゼロからこんなの作るの無理」っ感じる”万里の長城”みたいなビジネスを構築していくイメージです。(本人にとっては天才性を発揮できる分野なので、努力やshould感なく1つ1つ石を積み上げていける)

なので、自分が天才性を発揮するために、「何をやらないって決めるか?」「そのためにどんな人にどう協力してもらうか」を設計していきます。

4. しっくり感があるか?

天才系ビジネスでは、何よりも本人の中での”しっくり感”を大事にします。別の表現で言うと、「それは自分っぽいか?」「無理なく違和感なく楽しめるものになっているか」を大切にすることです。

例えば、ぼくこのこのブログは「やまけんの頭の中を見える化したアーカイブ的本箱」ってことをコンセプトにしていますが、自分の中で”しっくり感”がある設計になっているので、無理なく違和感なく発信が続けられます。

今までアメブロやnoteなどで発信していたときは、集客のために「記事を書かなきゃって」って思いで更新していたんですが、それだと他の人と一緒だしshoud感(〜すべき感)が強くて自分が全然楽しめなかったんですよね。良かったって感想はもらえるし集客にはつながるけど、本当はやりたくないからどんどん後回しになり更新が減っていく。

それに対して、今回のブログは、2で言った”好奇心ドライブ”で日々問いが浮かんで答えを見つけていく過程や、遊び心でやったことから得た気づきなど、自分にとって旬で書きたいって思えることを発信できるから楽しいんですよね。情報発信について、こんなのはほんと初めてで。でも何でそういう設計が実現できたかっていうと、人からの求めや成果っていう自分の外側のことから行動を決めていくんじゃなくて、自分にしか分からない”しっくり感”って判断基準を大事にするようになったから。

この”自分っぽい”っていう選択と行動の積み重ねが、無理とストレスない持続可能な働き方のベースになり、かつ自分がつくる世界観から漂う”匂い”を作り出していきます。

5. 分かる人をお客さんに

一般的なビジネスでは、一人でも多くの人にお客さんになってもらおうとしますが、天才系ビジネスでは、その価値や価値観を”分かってくれる人”をお客さんにすることを目指します。多くのお金を払ってくれる人よりも、深く共感してずっと応援したいと思ってくれる熱狂的なファンを大事にします。

逆に言うと、分からない人は買わなくていいっていうスタンスです。ラーメン屋の頑固おやじみたいですけどね(笑)。この分かる人をお客さんにすることのメリットは、合わないお客さんによって生じるストレスが劇的に減り、その代わりに長期間続く”豊かな人間関係”をお客さんとの間で育むことができるようになります。冒頭で書いた、ゲイのママがやっているBARみたいなイメージですね。

これをするためには、「全員を満足させようとしない」「買った後に好きになってもらうんじゃなく、好きになってもらった後に買ってもらうようにする」という発想が大事です。

6. LIFE > BUSINESS

天才系ビジネスの土台には、あくまでもビジネスは手段であって目的ではないという考えがあります。一番の中心は”幸せ”です。

多くの人が売上を追いすぎることによって、本当は大事にしたい家族との時間や自分が自由に過ごす時間が疎かになる状態に陥っています。ビジネスがうまくいってるかどうかで人と比較してしまうことも、売上に固執する結果です。

「自分は何をしているのが満たされて、どんなライフスタイルを送りたいのか?」という問いに対する自分なりの答えを明確にしていく。そしてそれが実現できるようにビジネスモデルやサービスのあり方を決め、ちょっとずつ理想に近づけらるように働き方を自分に合ったものにカスタマイズしていきます。

自分が幸せで満たされていると、他の人に目を向ける余裕ができます。それによって、幸せを”おすそ分け”するような感覚で、自分を起点にして幸せが無理なく広がっていくビジネスを作ることができます。

また、時代的に人がその人が幸せかどうかを感じるセンサーが高まっていると思います。例えば、お笑い芸人がネタやトークがおもしろければ人気が出たちょっと前までとは違って、最近は”好きな芸人”で常にトップにランクインするのは、サンドイッチマンや千鳥といったでコンビが本当に仲良い芸人さんたち。これって時代の空気感かなと思っていて、仲良いかどうかをテレビ画面を通して何となく見ちゃうように、人は無意識でその人自身が満たされているか?っていうのを見ちゃうようになっていってるんじゃないかと。

なので、自分の幸せをまず満たせる土台を整えていくことは、結果お客さんに長く愛される存在になっていくことにつながっていくと思っています。

 

ここまで書いたように、天才系ビジネスで大事にしていることの多くは、”効率を重視し毎年売上アップしていくこと”を前提にした一般的なビジネスとは、まったく違った考え方、時間の使い方、判断基準や、商品づくりや情報発信の仕方になっています。

どっちが正しいとかはなく、どっちのあり方が好きか、どっちが自分に合うかってことですね。もし、あなたがこれを読んで書いてることがすんなり入ってきて、この価値観にのっとった形でもっとビジネスを自分らしく発展させていきたい思った方は、引き続きこのブログやメルマガでぼくが発信する情報をキャッチしてもらえたらと思っています。

以上、現段階で言語化できている「天才系(アート型)ビジネス」のあり方についてでした。

ぼくのアウトプットに興味がある方へ

ぼくは毎日のように、凡人出身の天才を研究しています。また、自分にしかできないことを形にする「アート型ビジネス」を自ら実践しつつ、広めています。

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・進めている「天才たちの分析結果」
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私が普段からお世話になっている方の中に、北原さんという経営者がいます。

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